『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』

どこにでもあるA4用紙だけで!

「考える」って認識ごと変わっちゃう!?

「ゼロ秒思考」で“悩む”をやめる

「ゼロ秒思考」ってどんな意味?って不思議ですよね。

もちろん「何も考えない」というわけでもない。だけど、思考するのは「0秒」。

「???」

ゼロ秒思考を身につけると「悩む」ことがなくなります。というか、「悩む」ことを思考することだと勘違いしている人も多数います。「悩む」と「思考する」は違うんです!

頭の中を、A4用紙に吐き出す

「ゼロ秒思考」のキモは、「横位置のA4用紙に、思い浮かんだことを書き込む」ということ。

基本はとてもシンプルです。

思い浮かんだことを、思い浮かんだまま書く。この間に悩んだり考えこんだりしません。だから「0秒思考」なんですね。

…と言われても、時間をかけてじっくり考えたほうがいいんじゃない?と思っちゃいますよね。

書くことで、何が起こる?

「考えている」と認識している状態でも、実はぐるぐると同じようなことを繰り返し繰り返し思い浮かべているだけだったり。

ですから、まずは「書き出してみる」というステップが必要です。書き出すことで頭の中にあったカタチのないものが、視覚化されます。

ただただ、思いついたことを書き出すだけで、頭の中が整理されます。頭の中が整理されると、冷静になれたり、落ち着いて物事を捉えられる。

瞬間的な、怒りや嫌悪や、辛さも、「ゼロ秒思考」で取り出すことで、冷静に、客観的に受け止められるようになる。それだけでも、今以上にポジティブさが手に入るでしょう。

書きだしたA4用紙を並べて、

「0秒思考」で書きだしたA4用紙がどんどん溜まってゆきます。

次は、そのA4用紙を並べ全体を俯瞰します。自分の思考を俯瞰できるって、なんか不思議な感じですよね。

俯瞰してみると、また新たな思考が生まれますから、それも同様に「0秒思考」。新たなA4用紙に書き出します。

思考を追加したり、整理したりと、自分の頭の中にあったものを、実際に手に取れるって、すごい!

ひと言で言えば、「A4メモ術」?

「ゼロ秒思考」は、別の言い方をすれば「A4メモ術」。手帳術やノート術の類いかなぁと思います。

あさよるは、内容を全く知らずに読み始めてたので、タイトルから想像していた内容と全然違ってびっくり!同じようにギャップに驚いちゃう人もいるかも?と思います。

そして、ノート術等たくさん読み慣れてる人にとっては、よく知っているノウハウなのかもしれません。カードに書きだすとか、ポストイットに書くとか、ありますよね。

それらと違って「ゼロ秒思考」の、いいとことは「A4用紙」という、もっともありふれた紙を使用することです。しかも、本書『ゼロ秒思考』では、印刷した紙の“裏”を再利用することを勧めています。

使用済みのA4用紙がなくても、ホームセンターやショッピングセンターで、A4コピー用紙ならいくらでも手に入ります。しかも安価に。

「長く続ける」という視点からでは、道具の手に入りやすさは重要です。その点で、「A4用紙」ほど手に貼りやすい紙もありませんね。

簡単だから、実践しやすい

「ゼロ秒思考」は、なんと言ってもシンプルさが魅力です。

さぁはじめよう!と思っても、手順が多すぎたり、特別な道具が必要だと、最初の勢いが削がれてしまいます。どんなライフハックにせよ、やれば効果はあるのでしょう。が、始めるまでに障壁が多いのはいただけない。

「ゼロ秒思考」には、その問題はそもそもありません!今のこの瞬間から始められる人が多数でしょう(*^^*)

まずは筆者・赤羽雄二先生の「やり方」をコピーせよ!

本書『ゼロ秒思考』では、A4用紙を使った思考法を、とても丁寧に具体的に紹介されています。

A4用紙に、どう書き込めばいいのか、どんなふうに箇条書きをするのかなどなど、図解付きで紹介されているんですよ。さらに、そのA4用紙のストック方法まで、著者・赤羽雄二先生直伝のノウハウが詰まっています。

と言っても、基本はシンプルな思考法なので、自分オリジナルの「ゼロ秒思考」を始めたくなっちゃう人も多いでしょう。ですが、ちょっと待って!

まずは、赤羽雄二先生直伝の「ゼロ秒思考」を実践してみてください。著者が長い時間、改良を重ねて編み出した思考法です。一朝一夕でオリジナルが編み出せるわけがありません。

やっぱりオリジナルで始めちゃう人が多いようで、『ゼロ秒思考』の中でも、まずは一度、著者の紹介する通りにやってみて!と訴えかけられておられます。

実際にやらなきゃ意味がない!

どんな思考法でも、ノート術でも、やらないと意味がない!

そして、続けないと意味がない!

「始める」「続ける」という最重要な二点を、『ゼロ秒思考』はやすやすとクリアしています。どこにでもある紙と、ペンが一本あればOKなんですもん。

さらに「思考」の方も、ビジネス、プライベート関係なく、今思い浮かぶ事柄を書き出してゆくだけ。一瞬、ごちゃごちゃに飛び出してしまいそうに思いますが、アイデアを練るには、この方法は最適です。

既成概念に縛られ、常識や思い込みから抜け出せない状態が長く続くのは苦痛です。それよりも、ごちゃごちゃっと今思い浮かぶことを吐き出す。

一見、関連のない物事に見えても、実は無意識化では関連している事実だったりするのかも?

これまでに知らなかった、自分の思考に出会える『ゼロ秒思考』に、ワクワクします。

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ゼロ秒思考 頭がよくなる世界 シンプルなトレーニング

  • 赤羽雄二
  • ダイヤモンド社
  • 2013/12/20

目次情報

はじめに

第1章|「考える」ためのヒント

頭に浮かぶイメージ、感覚を言葉にする
言葉を自由に、的確に使うことを目指す
言葉の中心的意味と揺らぎをとらえる
浅い思考、空回りの思考を避ける
「沈思黙考」も「話すだけ」もむずかしい

第2章|人はゼロ秒で考えられる

時間をかければ考えが深まるとは限らない
できる人、優れた経営者は即断即決
究極はゼロ秒思考
ゼロ秒思考と情報収集
ゼロ行思考はメモ書きで身につける
メモ書きの効能
●メモを書くと、頭が整理される
●メモを書くと、自信が出てポジティブになる
●メモを書くと、腹が立たなくなる
●メモを書くと、急成長できる

第3章|ゼロ秒思考をつくるメモの書き方

タイトルの書き方
●似たようなタイトルで何度でも書く
●タイトルを貯めておく方法
本文の書き方
●各行を長めに書く
●頑張って4~6行書く
●各順番は気にしない
●メモのフォーマットは必ず守る
思いついたことは、とにかくなんでも書く
メモはA4用紙の裏側に
メモは毎日10ページ書く
1ページ1分で、思いついた瞬間書く
ノートや日記、ワード等ではだめな理由
メモを1分で、どこでも書けるようにする工夫
●メモ書きに最適なペンがある
●メモをどこでも書けるようにする
感情を考えに、考えをメモに
状況・ニーズ別のメモのタイトル例
●心を落ち着ける、整理する
●コミュニケーションをスムーズに行なう
●やりたいことをやり遂げる
●成長する、仕事がもっとできるようになる

第4章|メモを使いつくす

メモは深堀するとさらに効果的
一つのテーマを多面的に書く
●納得するまで15~20ページ以上書く
メモの発展型
メモとロジックツリーの関係
メモから企画書をまとめる
●思いついたアイデアを片っ端から書き殴る
●カルタ取りのように並べてみる
●新しいアイデアが出てきたら、追加する、整理する
●全体のバランスを取る
●メモを見ながらパワーポイントで書きあげる
●企画書を数日間熟成させ、きめ細かな修正でレベルアップする
チームメンバーや家族にもメモ書きを
●メモを書いてもらう
●悩みを聞きながらメモを書いてあげる

第5章|メモの整理・活用法

クリアフォルダに分けて整理する
フォルダの分類を見直す
メモのその後
●メモの保管方法
●メモは普段見返さない
●3ヶ月に一度フォルダを整理し、ざっと眺める
●さらに3ヶ月後にもう一度だけ見直す

おわりに

赤羽 雄二(あかば・ゆうじ)

東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。1986年、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた。2002年、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命としてブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。最近は、大企業の経営改革、経営人材育成、新事業創出、オープンイノベーションにも積極的に取り組んでいる。