[書評]『書いて、捨てる』|ミニマリスト思考法を

ぐるぐる同じことを考えてしまって、何も手に付かなくなったことってありますよね。解決法として、紙に書き出してみることがあります。

紙に書いてみると、意外と問題の数が少なく感じたり、具体的に見える化することで、どこから取り組んでゆけばいいのかわかったりします。

もし今、紙に書き出す習慣がないのなら、筆子さんの『書いて、捨てる』を読んでみませんか。

内容はいたってシンプル。頭の中のことをノートに書き出して、ごちゃごちゃした頭の中を整理しようというもの。

「書く」って、とっても大切で重要なことなんですよ。

思考もミニマリストに、洗練できる

ミニマリストをすすめる本はたくさんあります。今はYouTubeでもミニマリストの方のチャンネルがたくさんありますね。

ミニマリスト=何もかも捨ててしまう人というイメージがあるようですが、よくよく話を聞いていると、自分にとって特別なものを選び取って、特別な生活をしよう、ってことを仰られてる方が多いように思います。あとは、単純に物を買わないから「貯金ができる」ってお金の話も。

物を減らすだけではなく、頭の中の荷物も整理しちゃおう、というのが本書『書いて、捨てる』です。

そのタイトルの通り、書く、つまり頭の中のことを紙に書き出す。可視化して、そして頭の中のごちゃごちゃを捨ててしまおうというもの。

書き出すことで整理され、思考が洗練されるというものです。

ノートに書いたら解決した! 実体験

ここでわたしの実体験。

ノートに、今の問題点を書き出したんです。「部屋が片付かない!」「机の上が物だらけ!」「物が多すぎる!
」なんてことを。

そしたらね「意外と問題は少ないな」と気づいたんです。ノートに書く前は、もっと問題は山積みで、しかも込み入った問題だらけだと思ってたんですよね。だけど、書き出すと「こんだけしかないの?」と。

そして、次の日には、その問題を解決しにかかれました。

面倒くさくて後回しにしていた役所関係の手続きや、粗大ごみの撤去や、書類の整理など、一気に取り組めたんです。

ずーっと頭の片隅で「あれやらなきゃな~」と思い続けていたことが、可視化されたことで、具体的に取り組めるようになったんですね。そして、大体のことは一日で終わってしまいました。悩んでいた日々は何だったの? とうれしい悲鳴。

持ち物を減らすように悩みも捨てる

本書では4つのノートの使い方が説明されます。

  • 管理ノート – 不要な買い物習慣を捨てる
  • ストレスノート – ネガティブな声を捨てる
  • 感謝ノート – できないことに注目する思考を捨てる
  • 日記・手帳 – やらなくてもいいことを捨てる

4つのノートを通して、習慣や思考のクセを捨て、新たな習慣・思考へ移行するのです。

ノートとペン、これだけ。アナログで

本書では紙のノートとペン、アナログな方法が推奨されています。 

もちろんスマホやタブレットの利便性もありますから、わたしもそれは否定しません。だけど、紙とペンで書き出す方が思考が整理されやすいというのは、わかる気がします。

書き出した時の一覧性や、ページをパラパラとめくることで過去に書いたことを参照出来たりします。そして線を引いたり絵をかいたり、付箋を使ったり、切ったり貼ったりも感覚的にできるのも利点だと思います。

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書いて、捨てる モノと心の“ガラクタ”を手放せる4つのノート

  • 筆子
  • 大和出版
  • 2020/3/31

目次情報

誰でも気軽にはじめられる方法が、ここにあります はじめに

PROLOGUE 私がなぜ「書くこと」をおすすめするのか

「紙に書く」ことには、5つのメリットがある

  メリット1 整理できる/メリット2 意識が向く/メリット3 気づく/メリット4 行動できる/メリット5 忘れない

ちまたのノート術にとらわれていませんか?

  ゆるく続けることが肝心/この本の「書く」で捨てられるもの

PRE NOTE 頭の中のガラクタを捨てる「ブレインダンプ」という考え方

とにかく、すべての情報を出し尽くす

  ステップ1 1人になれる場所に行く/ステップ2 紙とペンを用意する/ステップ3 タイトルを書く/ステップ4 書き出す/ステップ5 やらないことを決める/ステップ6 やらねばならないことをやる/ステップ7 解決しない問題はどうするかを考える/やりたいことだけをやっていく/義務にしない、気が向くときでOK

「なんでもランキング」で箇条書きしてみる

  今すぐできる、こんな「お題」がある

NOTE1 必要のない買い物の習慣を捨てる「管理ノート」

買い物のしすぎに歯止めをかけましょう

  ポイント1 すでに持っている物をすべてリストアップ/ポイント2 購入履歴を調べて計算する/ポイント3 好きなスタイルの考察を書く/ポイント4 うっかり買ってしまうきっかけとその対策を書く/ポイント5 処分計画を立てる/ポイント6 買い物の代わりにやること/ポイント7 その他のオプションを書く

感情に流されて余計な買い物をしないために

  戦略1 期間を区切って「買わない練習」をする/戦略2 本当にほしい物とその値段を書いておく/戦略3 衝動買いの引き金になっている感情を調べる/戦略4 買い物を引き起こす影響を最小限にする

Q&A①「どこまで細かく書くべきですか?」

Column 筆子の場合① 1000個捨てチャレンジ

  何をひとつと数えるか?/ステップ1 ノートを準備する/ステップ2 判断基準を考える/ステップ3 ターゲットを決める/ステップ4 確実に捨てられる工夫を織り込む/小さな行動が大きな変化を生む

NOTE2 ネガティブな声を捨てる「ストレスノート」

日々のイライラをすべて書き出す

  ささいなことこそ、無視しない

自分のストレスの元を取り除けないか考える

  ストレスの元を取り除けないか考える

Q&A②「いつも同じことを繰り返し書いているだけです」

Column 筆子の場合②食事の記録ノート

  習慣を変えていけばいい

NOTE3 できないことにフォーカスする思考を捨てる「感謝ノート」

「本当に大事なこと」は、感謝の中に隠れている

  メリット1 健康になる/メリット2 幸せになる/メリット3 よく眠れる/メリット4 セルフエスティームが上がる/メリット5 人に好かれ、人間関係がよくなる/メリット6 仕事で成功する確率が上がる/メリット7 余計な買い物が減る

「ありがとう」はノートに書き残そう

  感謝できることは無限にある/1人で生きている人はいないから

Q&A③「気後れしてしまい、書けません」

Column 筆子の場合③ 朝起きて、すぐ書くノート

  気持ちの整理がつき、前向きになれる

NOTE4 やらなくていいことを捨てる「日記」「手帳」

日記は自分の成長を感じるもの

  私の日記歴/メリット1 心の整理ができる/メリット2 自分自身のことがよくわかる/メリット3 ストレスが減る/メリット4 物事を深く観察するするようになる/メリット5 自分の進歩や成長の助けとなる/メリット6 創造性が芽生える

10年日記を書いています

  瞬時にタイムスリップできる

書きたくないときは書かなくてもいい

  ただ、気ままに書こう

手帳で、「この先」を描く

  メリット1 お手軽である/メリット2 創造性をはぐくむことができる/メリット3 付箋を貼ることができる

Q&A④「人に読まれると思うと恥ずかしくて書けません」

Column 筆子の場合④私のスケジュール管理手帳

EPILOGUE ノートをきれいに使い切る方法

ページが余った場合の活用法

  ステップ1 在庫を確認する/ステップ2 ノートを減らす/ステップ3 別の用途で使う/ステップ4 ノートをノートとして使う

「捨てる」とは、よりよく生きるということ おわりに

筆子(ふでこ)

1959年、愛知県生まれ。
1996年の3月半ばよりカナダへ。半年で帰国するはずが、気に入って20年以上暮らし続ける。
30代直前くらいまでは、付録やおまけが捨てられない、どちらかというとモノに執着するタイプだったが、あるとき、ためこんだモノにうんざりして、シンプルライフ志向になろうと決意。「紙に書いて、管理して捨てる」という方法を実践し、モノだけでなく思考までも整理してきた。
2015年にブログ「筆子ジャーナル」を開始。日々の暮らしや、海外ミニマリストの考え方を紹介したところ、一気に注目を浴び、現在、月間約200万PVを誇る人気ブログとなる。
読者からの反響が絶えず寄せられており、ブログでは日々、「なかなか捨てられません」「整理するのが苦手です」という悩みにも答えている。
著書に、『一週間で8割捨てる技術』『それって、必要?』(いずれもKADOKAWA)がある。

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