武藤康弘『映像で見る奈良まつり歳時記』を読んだよ

豊作・豊穣のシンボルの稲穂のイメージをコピックで描いたイラスト 読書記録

私の生まれ育った町では毎年、秋祭りが行われます。
五穀豊穣を願ってのお祭りだとも言われます。

暑い夏が通り過ぎ、秋がやってきて、お祭りの頃には肌寒い日々がやってきます。
「もう冬が来るんだなぁ」と実感します。
お祭りってワイワイと騒いだり楽しみなだけじゃなく、季節を感じる大切な行事です。

奈良県の「オンダ祭」に夢中!

『映像で見る奈良まつり歳時記』では、奈良県に伝わるユニークなお祭りの数々が紹介されています。
中でも、「オンダ祭」という豊作を願うお祭りが、特徴的らしいのです。
この「オンダ祭」、奈良県内では広く行われているお祭りですが、近隣の府県ではほぼ伝承されておらず、とてもローカルなお祭りなようです。
ですが、それ故に、古来からの伝統が残っているのではないかと考えられそうです。

Googleで「オンダ祭」検索していただけると、写真や動画でも紹介されています。
人が牛に扮し暴れ牛のように走り回ったり、男女の交わりを再現したり、とっても個性的で、ユニークなお祭りが奈良県内各地であるようです。

奈良県のお祭りに関する書籍や映像は、これまで何度か見ましたが、実際にお祭りに足を運んだことはありません。

その場に居合わせないと体験できない「祭り」

お祭りというのは、実際にその場に居合わせないと、お祭りの真の姿は分からないのではないかと思います。
私の生まれ育った町にあるお祭りも、文章や写真で見るのと、「体験」するのとは、違うのではないかと思うからです。

人の熱気や、興奮、高揚感や爆発しそうな空気感は写真や映像には映りません。

豊穣を祝い、繁栄を願い、人はこれまで生き延び続けたのではないでしょうか。
素朴なお祭りほど、人の生きるエネルギーが満ちているのではないかと思いました。

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映像で見る奈良まつり歳時記
武藤 康弘
ナカニシヤ出版
(2011)

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