『ネットの高校、はじめました。 新設校「N高」の教育革命』|新しい学校!

こんにちは。やっと、やっとかぁ~。と落胆する あさよるです。何がって、自宅でネットで勉強するのが当たり前の時代って、やっときたのかーと。『ネットの高校はじめました。』を読んで、生まれるのが早すぎたのねと涙涙。あさよるは学校ダルくて嫌で嫌でたまらなく、授業なんか家でテレビ画面でいいじゃーん、と思い続けた小中高間でした。どうせ一方通行な授業なんだから、録画でいいじゃんとw ネットを使ったN高は、家でいても〈双方向〉な高校生活を送れるようで、読んでるだけでwktkが止まらない~!

通信制高校の選択肢が増えていることについては、『通信制高校のすべて』という本で知りました。こちらも併せてご覧ください。

新しい学校「N高」ってなに?

2016年開校したN高はドワンゴとKADOKAWAが開設した通信制高校です。本校は沖縄県伊計島にあり、広域で生徒を募集しています。N高の入学式の様子は、ニュースでも報道され見知った方も多いでしょう。ドワンゴが作ったということで、ニコ生よろしく入学式の様子を各地で生徒がコメ飛ばしながら見ている様子や、遠足はドラクエの世界を散策するなど、従来の高校のイメージとはかけ離れた様子が報道されました。

授業もネットを通じて受けられ、進学に特化したコースや、留学を視野に入れた英会話のコースや、プログラミングを学ぶクラスや、バンタンと提携して職業別のスキルを身につけることもできます。

生徒は、不登校や中学校生活にうまく溶け込めなかった人もいますが、成績優良で学校生活が退屈だったためN高に進学する人。ヤンキーっぽい人もいればオタクもいて、多種多様な人が集まっているようです。また、なんらかの障害があって、なかなか中学で成績が上がらなかった人も、N高の学習方法で成績が向上することもあるそう。紙に鉛筆で書くのが苦手だった人は、タイプして入力だと成績が上がった人や、病気で登校するのが難しかった生徒が通信だからこそ活発に高校生活を送っている様子が紹介されていました。

高校は義務教育ではないからして

進学高校を中退し、子育てしながらN高に通う方もいます。本書で紹介されていた女性は、元々ニコニコヘビーユーザーだったそうで、ニコニコが高校を作ると知り入学したんだとか。高等学校というのは義務教育ではないので、年齢関係なく開かれています。N高のようにすべてネットで単位を取れるのは助かります(年に数日出席するのかな?)。

また、N高は〈進学〉〈職業訓練〉の二本柱です。ただ必要な単位を集めて卒業ではなく、自分でN高で何をするか選べるというのも、良い所。小学校中学校の「させられる」「やってくれる」勉強の仕方ではないんですね。卒業に必要な単位を修めるのはもちろんで、通学時間が削減できるんだから、余った時間で何をしようか!? ワクワクしますね。

ああ、高校卒業してなきゃ……

N高は高校なので、当たり前ですが高校を卒業した人は入学できません。本書『ネットの高校はじめました。』を読んでいると、なんども「あ~!あさよるも入学したいー!」とめっちゃ思うのに、とっても残念だ! ちょっと心のどっかで「高校卒業しなきゃよかったな」なんて思っている自分もいてびっくりびっくり。

あさよるも、ずっと学校ダルかったし「いつになったら家で学校の授業受けられるんだ」とプンスカ怒っておった。2016年!やっとネットで学べる高校が登場したのが2016年!やっと!やっと!

ちなみに 今は、大学の授業を自宅で視聴している。時代が変わったのだ。やっと。

まだN高は始まったばかりで、N高がどんな学校だったのかは時間が経たないとわからないでしょう。本書『ネットの高校、はじめました』N高設立へ向けての熱意や理念や、設立して「良かったところ」が紹介されています。あさよるは正直、当初は「アリだと思うけど……自分は入学したいかなぁ~」と訝しんでおったのですが、本書を読むと「アリだな」と思うどころか、「普通の(新しい)学校だな」と納得。()内が大事なところ。

ネットの高校、はじめました。 新設校「N高」の教育革命

目次情報

はじめに

第1章 N高ってなんだ?

エメラルド色のビーチまで徒歩5分の本校/あまりにも普通のクラスの光景/スクールカースト上位にいなくても/少子高齢化の時代に、なぜ高校を?/勤労学生のための学校が、不登校の子どもの受け皿に/高校卒業資格を取るのに必要な「量」と「時間」/N高はどんな授業をしているのか?/アプリで生授業を受講してみた/ドワンゴとKADOKAWAならではの課外授業/“通信制”なのに、通学や職業体験も?/通信制高校で友達はつくれる?/世間を騒がせた「ネット遠足」/灘高を負かした将棋部、元日本代表が顧問のサッカー部/教師と生徒がリアルで会える場所/N高は一種の社会実験

第2章 N高のリアル

N高にはどんな人たちが通っている?/「なぜあの子がネットの高校に行くの?」/学習障害を持つ子や不登校だった子も/体が弱くて通学が困難だったことから、新入生代表へ/39歳の現役女子高生/どうやって単位のために勉強をしている?/どんな人がN高に合っている?/ネットで本当の友達はできる?/Slack で彼氏・彼女はできる?/Slack は荒れたりしない?/先生はネットツールを使いこなせている?/本校ってどんなところ?/沖縄スクーリングってどんな感じ?

第3章 N高のはじまり

中学の同窓会での違和感/はじめに手を付けたのは物件探し/役員会での川上量生会長の反応/「君は教育を舐めている」/「嘘でしょ……」沖縄の担当者は絶句/重たい雰囲気で始まった説明会/なぜ「N」? N高の命名/授業プログラム開発秘話/教師と生徒の募集をスタート

第4章 N高の考えかた

僕らだから発案できたし、実現できた/N高にイデオロギーはない/N高生が増えたら、社会は変わる

第5章 N高の未来

奥平校長が生徒に語りかけたこと/「ネットの高校」がもたらす新しい価値/世界の未来は明るい/識者から寄せられる期待

崎谷 実穂(さきや・みほ)

フリーランスライター。北海道生まれ。お茶の水女子大学卒。人材系企業の制作部で求人広告や企業パンフレットのコピーライティングを経験した後、広告制作会社に転職。新聞の記事広告の仕事を専属で担当し、100人以上の著名人・タレントなどに取材。独立後はビジネス系の記事、書籍のライティング・編集を中心に活動。著書に『Twitterの正体』(日本経済新聞出版社)、共著『混ぜる教育 80ヵ国の学生が学ぶ立命館アジア太平洋学生APUの秘密』(日経BP社)、構成協力に『ニコニコ哲学 川上量生の胸のうち』(日経BP社)がある。

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