『極上の孤独』|「幸せ」も多様化している

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ベストセラーになっている『極上の孤独』を読んでみた。本書は著者の下重暁子さんによる「孤独」をテーマにしたエッセイ。元アナウンサーで現作家。華やかな経歴をされている方だけれども、独身。現在、孤独=悪のような風潮が当たり前になりつつある世間に対して、真反対の世界観を提示してる。

わたしも一人でいるのが好きだし、孤独でいたいと思っている。だから本書のタイトルからして気に入った。

ポイントは、孤独を愛しているからと言って、孤立しているわけじゃない。下重さんだって、未練が残った恋をしたり、人恋しさや、LINEの既読/未読スルーに苛立ったりしておられる。孤独を好んでいても、人と人の関わりの中生きていて、その中でいろんな感情が沸き上がるのは当然だ。冷淡な心で生きているわけじゃない。

だけど、誰もかれも人と常に繋がれる時代になったからこそ、一人で気楽に、孤高に生きる生き方を選んだっていいじゃないか。それは、一般に言われるような淋しさに満ちた人生なわけじゃない。

多様な生き方をする人の中には、孤独に最期を迎える人もいるだろうし、一般で言われるような「幸せ」を持たずに生きる人もいるだろう。だけど、それが不幸せだとは限らない。自分の居心地の良いように生きればいいんだなぁと思う。

極上の孤独

  • 下重暁子
  • 2018年3月30日
  • 幻冬舎新書

目次情報

はじめに

第一章 なぜわたしは孤独を好むのか

なぜ誰もが「孤独」を嫌うのか
サイのように孤高に生きたい
「淋しさ」と「孤独」は別物
「咳をしても一人」
集団の中でほんとうの自分でいることは難しい
孤独上手になるための「一人練習帖」
孤独を味わえるのは選ばれし人
スマホが淋しさを助長する
孤独でウツになりそうな時は?
「家族が死んで一人になる」ことを恐れるな
孤独は人を成長させる

第二章 極上の孤独を味わう

子供時代はいつも一人
他人に合わせるくらいなら孤独を選ぶ
一人時間の人間観察で世相を知る
だから一人は面白い
新幹線は一人で乗りたい
素敵な人はみな孤独
トイレの効用
主婦は孤独なのか
十五年のジム通いから学んだこと

第三章 中年からの孤独をどう過ごすか

一人の時間を大切にすると夢がかなう
孤独上手は中年から本領を発揮する
人間の顔は生き方の履歴書
中年過ぎて何かに狂うと、ろくなことがない
「家族がいるから淋しくない」は本当か
一人好きは自分のペースを崩さないから健康になる
夜遊び中に時計を見るな
一人になれる場所はこうして見つける
一人で行動できないと楽しみが半減する
山麓で自然界の孤独を知る
アイボ君で孤独は解消する?

第四章 孤独と品性は切り離せない

年をとると品性が顔に出る
孤独を知る人は美しい
万人を魅了した大物歌手はみな孤独
孤独を知らない人に品はない
品のある人はどこが違うのか
良寛さんは孤独の達人
「来るものは拒まず、去るものは追わず」
大きな決断をする前に人に相談するな
孤独でいないと勘が鈍る
組織のトップはみな孤独
孤独だからこそ、やり遂げられる

第五章 孤独の中で自分を知る

絶望したからこそ得られるもの
親の死後の孤独は格別
秘密基地を作ると楽しみが増える
孤独であっても自己表現はいくらでもできる
母の枕元で見つけた懐剣の意味
「あんまり長生きすると、友達が一人もいなくなるよ」
母の歌集に残された孤独
孤独な人は、いい出会いに敏感になる
孤独を刺激する若い友人を作る
もっとも孤独で孤高な人生を歩んだ女

下重 暁子(しもじゅう・あきこ)

早稲田大学教育学部国語国文学科卒業後、NHKに入局。女性トップアナウンサーとして活躍後、フリーとなる。民放キャスターを経て、文筆活動に入る。ジャンルはエッセイ、評論、ノンフィクション、小説と多岐にわたる。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長等を歴任。現在、日本ペンクラブ副会長、日本旅行作家協会会長。『家族という病』『家族という病2』(ともに幻冬舎新書)など著書多数。

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