『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』|研究者はやめられない

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『鳥類学者だからって、鶏が好きだと思うなよ。』 メジロのイラスト - クリップスタジオ(クリスタ)

こんにちは。鳥が好きな あさよるです。自分でも鳥が好きだと知らなかったのですが、気が付くと鳥をモチーフにした絵本を数冊作っていました。気づかんかった~。鳥の、モリモリっとした羽根の付け根の筋肉とか、背中が超タイプ♥ 博物館なんかで鳥の標本見るのも好きだなぁ~(*´ω`*)

↓このイラストは、お絵かきソフトの「CLIP STUDIO(通称・クリスタ)」のお試し版で描いてみたヤツ。やはり真っ先に鳥を描いておる……ちなみにこれはメジロです。

『鳥類学者だからって、鶏が好きだと思うなよ。』 メジロのイラスト - クリップスタジオ(クリスタ)

研究は命がけ

あなたは「命をかける」ような仕事をしたことがあるだろうか。多くの人は、さすがに命まではかけないだろう。しかし、鳥類学者は違う。鳥類学者は命がけの職業なのだ。小笠原諸島では天敵がおらず、無人島では人もいないから怖いものはない。安心して夜間観察ができると思いきや、耳の穴に蛾がホールインワン!今にも鼓膜を引きちぎり、脳内を蛾がはい回る恐怖に怯えた経験なんて、なかなかない。研究は命がけなのだ。

あさよるは以下の一文を読んで戦慄した。

外来生物は調査器具の様々な場所に潜んでいる。ウェストポーチの隅、靴の裏、マジックテープの隙間、フィールドワークを常をする研究者の道具は、外来種の宝庫でもある。

p.56

外来生物がウェストポーチや靴の裏、マジックテープの隙間に潜んでいる!?これって、つまり、我々普通の生活をしていても、カバンの隅やマジックテープの隙間や靴の裏に生物が潜んでいるというということではないか? ちなみに、あさよるネットでも紹介した『ゴキブリ取扱説明書』でも書かれていた。部屋に出没する虫は、自分が持ち込んでいるってことかい……・゚・(ノД\lll)・゚・

まんじゅう怖い的な?

『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』というタイトルは「まんじゅう怖い」的な意味だと思いきや、読んでいると「鳥好き」と言ってもペットを可愛がったり、愛でることが好きというよりは、やはり学者、研究対象としての鳥なのですな。また、「研究する」ってこと自体が、とんでもなく楽しそうだ!

こんなに学者、研究者が楽しそうだと知っていれば、あさよるも学者になったのに! もっと勉強したのに! という、ぜひ子育て中の親御さんや、子どもと関わる仕事をしている人、あと、中学生くらいの生徒たちも読むと夢が広がると思うぞ。

まじめな内容なんですよ

ちょっと面白おかしく紹介してしまいましたが、いたって真面目な内容なんですよ。「鳥類学者」という日本に1200人しかいない希少種の生態を紹介しつつ、どんなふうに「研究」がなされているのか、研究者がなにを気をつけているのかなど、一般人には未知の「鳥類学者」という存在に迫ります。そこで、先にも書いたように「研究者」になりたかった!と思うのです。

あさよるも、植物学の先生の授業を履修した時、先生が尋常じゃなく傷だらけでズタズタなのが服の上から見て取れて、「ど、どんな冒険をしてきたんだ!」と一瞬で虜になりました。あさよるには“そういう未来”は来なかったな~。

関連本

『ゴキブリ取扱説明書』/青木皐

『本当に困っている人のためのゴキブリ取扱説明書』を読んだよ

『バッタを倒しにアフリカへ』/前野ウルド浩太郎

『バッタを倒しにアフリカへ』|人類のため、バッタに食べられたい

『わたしのクマ研究』/小池伸介

『わたしのクマ研究』|クマ研究でドングリを数える

『アヘン王国潜入記』/高野秀行

『アヘン王国潜入記』|のどかな山間のアヘン栽培日記

鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

目次情報

はじめに、或いはトモダチヒャクニンデキルカナ

第一章 鳥類学者には、絶海の孤島がよく似合う

1 わざわざ飛ぶ理由がみつかりません

やれるものならやってみたまえ/空席があるならくつろぎたまえ/必要なければやめたまえ/そろそろ、交替したまえ

2 火吹いて、地固まる

1Q73/絶望に一番近い島/行こう、行こう、火の山へ

3 最近ウグイスが気にくわない

オノマトペ/告発/侵攻

4 帳と雲雀のあいだに

寝ない子ダレダ?/耳をすませば/仄暗い穴の底から

第二章 鳥類学者、絶海の孤島で死にそうになる

1 南硫黄島・熱血準備編

鳥類学者は南をめざす/知人者智 白知者明/宇宙の海はおれの海

2 南硫黄島・死闘登頂編

カフェ・パラ/雨に唄えば/白玉楼中の鳥

第三章 鳥類学者は、偏愛する

1 筋が通れば因果は引っ込む

風になれ/骨まで愛して/目的は結果についてくる

2 それを食べてはいけません

ヤギさんからの贈り物/ヤギが吹けばネズミが儲かる/現実的大科学実験

3 赤い頭の秘密

まずは友達から始めよう/次は宿敵と手をつなごう/赤は血の色、黒は罪の色

4 カタツムリスティックワンダーランド

聖なる嫌われ者の活躍/冷たい目で見ないで/翼を持たないフェニックス/果実となるか、種子となるか

第四章 鳥類学者、かく考えり

1 コペルニクスの罠

陽気なネズミが世界を回す/ヒトは回して追い抜いた/自分でするのはイヤなのです/きっと幸せはそばにある

2 二次元妄想鳥類学事始め

脳内講座の始め方/そこに趾があるから/信じても救われるとは限らない

3 冒険者たち、冒険しすぎ

ガンバリすぎ/招かれざる賓客たち/悪党のパラドクス/海を泳ぐネズミ

4 シンダフルライフ

擬死の科学/死にたくなければ死んだふり/不死鳥伝説の正体/ウソカマコトカ

第五章 鳥類学者、何をか恐れん

1 熱帯林の歩き方

はじめに言葉あるべし/拝啓、南の森の日常/諸行無常の響きあり

2 エイリアン・シンドローム

世界の国からコンニチハ/闘え在来種防衛軍/自分を信じちゃけないよ

3 となりは何をする人ぞ

みなさんのおかげです/本当は昔から好きでした/第三の男

4 恐怖! 闇色の吸血生物

戦慄! ヴァンパイアの接吻/登場! 怪傑黒マント/真実! 吸血鬼の裏腹

第六章 鳥類学者にだって、語りたくない夜もある

1 素敵な名前をつけましょう

冒険の始まり/一生の不覚/後の祭りの後始末

2 非国際派宣言

誰か嘘だと言ってくれ/そうだ、島に行こう!/第一種接近遭遇遇

3 林檎失望事件

裏切りの果実/色彩の魔力/見かけ倒しじゃありません/誰がために色は咲く

4 ダイナソー・イン・ブルー

パーフェクト・アニマル/ファミリー・ツリー/ミステリアス・ライフ

おわりに、或いはカホウハネテマテ

川上 和人(かわかみ・かずと)

一九七三年大阪府生まれ。東京大学農学部林学科卒、同大学院農学生命科学研究科中退。農学博士。国立研究開発法人森林総合研究所主任研究員。著著に『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』、『そもそも島に進化あり』など。図鑑の監修も多い。

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