地曳いく子『服を買うなら、捨てなさい』|とっておきで、自分スタイル

トレンドに流されるのは、やめ!

大人の女は、自分のスタイルでいくのです。

オシャレ勉強中で手当たり次第

あさよるネットでは、時たま「オシャレ」を扱った書籍を紹介しています。あさよる自身が現在、オシャレ勉強中だからですw

今回手に取ったのは『服を買うなら、捨てなさい』。Amazonランキング上位で、書影もなんだかオシャレで気になりました。口コミも悪くなさそうで、著者の方も他にも本を書いておられ、どれも読んでみたい感じ。

なに故、オシャレの初心者ですから、とりあえず気になったものは読むしかありません。ちなみに、最初タイトルから、収納や片付けの本かな?と思っていました(苦笑)。

『服を買うなら、捨てなさい』はこんな内容

『服を買うなら、捨てなさい』が想定している読者は30代以上の女性。中でも、若いころからオシャレに余念がなかった40代、50代の女性へのメッセージが詰まっています。

オシャレさんたちのクローゼットには、歴代のアイテムもたくさん眠っていることでしょう。流行は繰り返すし、ブランド物で高かったし、また着るかもしれないし……。

バブル経済の頃、若い頃を過ごされた方は、高額なアイテムを買いそろえ、今も大事に持ってらっしゃる方も多いようです。また、金銭感覚はそう簡単に変わるものでもありませんから、豪勢にショッピングなさっているのかも。

それを著者・地曳いく子さんが一刀両断に切り捨てます。「服を買うなら、捨てなさい!」。

流行、スタイルそのものが変化している

捨てる理由は、「オシャレ」の形自体が変わってきているから。

昔は、いつも違う服を着ていて、流行をしっかりと押さえている人がオシャレな人でした。しかし、時代は変わり、現在では複数の流行が生まれるので、すべてを追いかけることができなくなりました。そして、「お気に入り」の洋服を、週に何度も着用しても、構わない風潮になりました。

スタイリストである著者・地曳いく子さんは、おしゃれに敏感なスタイリストやヘアスタイリストの間でも、気に入った洋服を週に何度も繰り返し着用するようになり、変化を感じているんだそう。

これまでの「オシャレ」とは流れが変わってきているんです。だから、従来の「着まわすためのアイテム」「服が被らないようにするためのアイテム」は不要になりました。

持ってる服を減らすと、自動的に洗練される?

むしろ、最低限のアイテムで、自分らしいスタイルを作り上げる人の方が、カッコよくオシャレのレベルが高い!

 まず、ワンシーズンの約3か月に対して、アイテムの数はだいたいこれくらいが理想です。
・普段履きの靴 2~3足
・トップス 10~15枚(ニットやブラウスなど。Tシャツ類も含む)
・ボトムス 3~4枚(スカート、パンツ。あるいはどちらかだけでもOK)
・ジャケット、カーディガンなどの羽織りもの 2枚
冬なら、ここにアウターが1~2枚入ります。

地曳いく子『服を買うなら、捨てなさい』p.74-75

φ(..)メモメモ

 さらに、好みによってボトムスにデニムを足したり、靴にブーツ、スニーカー、バレエシューズを足したり、あるはスポーツウェアなど趣味のための服を足してもOK。
下着は、ブラジャー3~5枚、ショーツ10枚程度といったところです。

地曳いく子『服を買うなら、捨てなさい』p.74-75

何を何枚というのはあくまで目安ですが、だけど「だいたいこれくらい」が分かると、自分の持っている洋服も「ここまで絞り込むとしたら?」と考えやすいですね。

そう、まずは持ち物を捨てるって、「とりあえず」「なんとなく」を排除して、明確に「お気に入り」や「似合う服」を選別することです。減らすだけで、自動的に間違いないチームを作っちゃえるんですね。おもしろい。

ちなみに、服を減らすだけでハイセンスになっちゃう人もいるでしょう。反対に、そもそも最初っからイマイチな人は、イマイチなままかも(あさよるのことですw)。

が、ハイセンスにはならなくても、服を捨てるだけで、着やすいお気に入りの服だけになるのは、あさよるも経験があります。ですので、『服を買うなら、捨てなさい』の主張も、納得できるものでした。

どんな服を選べばいいの?

洋服の絞り込むべき数が明確になったなら、次は「何を残して、何を捨てるのか」です。

『服を買うなら、捨てなさい』では、前半は意識改革を訴えるもの、そして後半は手元に残すべき服の紹介です。

昔と現在では、素材の質や種類自体が変わっています。流行は繰り返すと言いますが、使われている素材が新素材に変わっているので、同じようなデザインでも機能が大きく違ったり、シルエットが変わります。ですから、未来の流行のために服を置いておかなくても構いません。

また、パーティーや披露宴など、ドレスアップのための衣装も、事前に用意しておかなくても、直前に ZARA などファストファッションブランドを上手に使いましょう。アクセサリーも数千円で手に入ります。

一回しか着ないドレスに何万も出すならば、同じ価格で毎日でも着れるものを選んだ方が、価値のある買い物です。そう、持ってるだけでテンションが上がっちゃうような、特別な持ち物こそ、普段着に取り入れようと推奨されているんです。

手元に置いておくべき、買うべきものは、自分のテンションが上がるもの、そして、自分をよりよく見せるもの。

逆に捨てるべき、買ってはいけないのは、「サイズを直したら着れる」とか「痩せたら切れる」類のもの。お直しが必要なら、買ったその足でそのまま頼まないと、いつまで経っても着ないまま。「痩せたら着れる」は論外ですな―( ̄▽ ̄;)→グサッ!

あと、「着回す」ためのアイテムも、いらない。毎日違うコーデになるために、スカーフや上着やアイテムを用意してあったなら、もうそういう着方はやめてしまうのでいりません。お気に入りの、とっておきの洋服は、週に何度も着てもOK。同じコディネートもOKなのです。

自分だけの「スタイル」がいちばんかっこいい!

余分な洋服を捨て、とっておきのものだけ手元に残す。週に同じコディネートを何度してもしてもいい。

もし、そんな服装をしている人を見ると、オシャレに疎い人に見えますか?ダサい人だと思いますか?逆だと思うんですよね。

少ない手持ちの中で、自分に一番似合う、自分にぴったり合うスタイルを知っている人って、めっちゃカッコイイ!

そう、『服を買うなら、捨てなさい』では、服を捨て、常識を捨てた先に、自分だけのスタイルのある人になろうと語りかけます。

流行に流されるだけの受け身のオシャレは終わり。これからは、自分が選び、自分が考え、自分のスタイルを作り出す。それって、年齢を経たからこそ、経験を積んだからこそできるオシャレなんです。

「服を選ぶ」ことで手に入る「スタイル」

持っておきたい服の一覧、使える!

本書『服を買うなら、捨てなさい』で書かれている内容は、「ごもっとも!」と思う箇所が幾つもありました。まず、とっておきの服以外は不要なこと。そして、流行に乗っかっているだけで様になるのは若い人だけで、年齢を重ねるごとに、自分のスタイルを見つけることが大事ということです。

反面、あさよるは元々オシャレに疎い人なので、オシャレアイテムが溢れかえって収集がつかない様子は、想像もできません(^_^;)

あさよるは、これまでオシャレに無縁だった分、これから、オシャレして、キレイな服を着てみたいなぁと思い、本書を手に取りました。ですので、あさよるは本書のターゲットとは外れる存在でした(^_^;)(^_^;)

しかしながら、先程も引用した、持っておきたい服の数や、これから買うべきアイテムの一覧は、あさよるにピッタリ!ほぼゼロから買い足してゆく身の上ですので、量や指針が提示されているのはありがたい。

オシャレに無縁な人、買い物依存症、捨てられない人には不向き

『服を買うなら、捨てなさい』で想定されているターゲットは、30代以上の若い頃からオシャレにお金をかけてきた女性です。ですから、あさよるのようなオシャレに無縁な人は、ターゲット外です。

そして、この本の性質上、不要な買い物をすることを否定し、不要なものを捨てるように促されています。ですから、「買い物」そのものがストレス解消のはけ口になっている人や、どうしても買い物をやめられない人は、やはりターゲット外でしょう。さらに、「物を捨てる」という行為を悪いことだと感じる人にも、受け入れがたい内容だと思います。

「被服」というもの自体が、思想や考えが現れるものでしょうから、受け入れがたい人が一定数いるのは仕方がないのかな?

未練を断って、あさよるらしい服が着たい

あさよるは漠然と、「若いころできなかったことを、これから挽回したい」と思うあまり、「あの頃着たかった服」を買おうとしていたことにも気付きましたw それって、色々ズレている……だって、「あの頃」ってことは過去のトレンドだし、若い人の服を三十路を過ぎて着ようとしているし。

あさよるの中で、そんな「未練」があったのですが、『服を買うなら、捨てなさい』を読むことで、胸のつっかえが取れた気持ちです。

「そっか、あの頃着たかった服はもう永遠に着ないんだ…」という「あきらめ」(昨日のブログ参照)がつきました。すると「じゃあ、これからどうするのか」を考えようと思うようになりました。

自分に似合う服装を考えるのって「自分がどうなりたいのか」「どんな女性に見られたいのか」など、自分を考えることなんですね。これまで何も考えてなかったので、今後、あさよるはどんな人になるのか、考えます。ちょい楽しみ!

あなただけのスタイルを

タイトルだけ見ると、片づけの本?それともファッションの本かな?と思ってしまう『服を買うなら、捨てなさい』。

内容は、自分を見つめ、これからの自分を作り上げてゆく。従来のトレンドやオシャレの常識からを脱却し、コンフォートゾーンを抜けだそうと語りかけるものでした。

そして、「服」ってその力がある存在だと思います。だって、人間の営みの中でも、より人間らしい「服を着る」という行為。そこに、意志や意味、考えが現れてもおかしくないなぁと。

若いころは、ただ流行を追っかけているだけでも絵になります。似合ってない洋服を着ていたって、それが「若さ」であり、価値あるものだったから。だけど、大人になれば、そうも言っていられない。流されるがままはもう終わり。自分らしい、自分だからこそのスタイルを、自分で表現するための「服」。

さらっと流れるように書かれているので、あやうく見落とすところだった著者からのメッセージ。自分が選んだ服を着て、自分のスタイルを表現しましょう。

(・∀・)イイネ!!

関連記事

服を買うなら、捨てなさい

  • 地曳いく子
  • 宝島社
  • 2015/2/23

目次情報

はじめに――自分自身の、トップスタイリストになるために

chapter 1|おしゃれな人ほど、少ない服で生きている

何を持って、何を持たざるべきか。それが問題だ!
日本の女子にかけられた「バリエーションの呪い」
服を増やすと、おしゃれ度が下がる理由
「イマイチ服」の徹底カットで、おしゃれ平均値は3割アップ
服を減らすための具体策① いらないものは捨てる
服を減らすための具体策② どうでもいいものを買わない
増やすことの不便さ、減らすことの便利さ
ファッション業界に起こった変化

chapter 2|ムダ服を増やす、さまざまな罠

間違ったおしゃれ観を徹底改善!
①「何でも着こなせる=おしゃれ」という罠
②「おしゃれなものを持っている=おしゃれ」という罠
③「流行を取り入れている=おしゃれ」という罠
④「若い人の服=おしゃれ」という罠

chapter 3|いらない服とすっきりお別れする方法

大人の緊急課題は、「抱え込み服」の大処分!
捨てるべき服① 朝、鏡の前で脱ぎ捨てた服
捨てるべき服② 実は着ていない服
捨てるべき服③ 似合わなくなった服
少しずつ、定期的に行いましょう

chapter 4|理想的なワードローブ大検証!

本当におしゃれなワードローブ、4つの要素

理想のワードローブ4つの要素 その1
靴にいちばんお金と愛をかけている

理想のワードローブ4つの要素 その2
「今」使えるものだけが入っている

理想のワードローブ4つの要素 その3
内容に偏りがある

理想のワードローブ4つの要素 その4
自分の得意分野、好きなものを極めている

chapter 5|買い物に出かける前に

価値のある買い物をしよう!
買い物に行くときの手順と心構え
買っていいのは「今着るもの」だけ
高いか安いかは、着用回数で判断する
着慣れた価格帯から選ぶ
「試着の罠」にご用心
買えなくても落ち込まない
準備が整ったら、いざ買い物へ

chapter 6|買っていい服、ダメな服

買ってもいい服のポイント3点
買ってはいけない服のポイント3点
買ってもいいけど注意が必要な服
大人にふさわしい、おすすめのアイテム

chapter 7|おしゃれは「トレンド」から「スタイル」へ

「スタイルのある人」になるために
長所と得意分野を伸ばして、勝点を増やす
自分が生きていくシチュエーションと相談する
今の自分より、ちょっと上の世代を観察する
スタイルは、自然に身につくもの

chapter 8|これからも、ずっと素敵でいるために

「美しく年齢を重ねる」ことのメリット
「ファッションの魔法」から卒業するとき
「今」を生きていきましょう
足るを知る

おわりに

地曳 いくこ(じびき・いくこ)

1959年6月生まれ。スタイリスト。『MORE』『SPUR』『eclat』(すべて集英社)、『Oggi』(小学館)、『FRaU』(講談社)などのファッション誌でキャリア30年超を誇るスタイリスト。数多くの女優のスタイリングも手がけ、「気やせ」など実用的なテーマに定評のある“大人の女性”の服選びの第一人者。著書に『50歳、おしゃれ元年。』(集英社)、『50歳ファッション黄金セオリー さようなら、おしゃれメランコリー』(WAVE出版)など。

コメント

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