素晴らしい児童小説!
まだ読んでない人は、ぜひ。
オススメです。
きっかけ
『魔女の宅急便』といえば、やっぱりジブリ映画ですよね。ストーリーも言うまでもありません。
あさよるは、ジブリ作品の中で『魔女の宅急便』が大好きでした。冒頭の、キキが修行に出発すると両親に告げ、お父さんがビックして慌てる場面から、もうグッとこみ上げてくるものがあり、初っ端から目頭が熱く……w
と、大好きな作品なのですが、原作の小説を読んだことがなく、以前から気になっていました。
最近、とっても可愛らしい表紙の新装版が出版されたので、これを気に読み始めました。
なんて素晴らしい作品!
『新装版 魔女の宅急便』を最後まで読み通し、感想は一言しかありません。
「なんて素晴らしい作品なんだろう!」
以上終わりw
小説版のキキは、一人の大人の女性
そして、ジブリアニメの『魔女の宅急便』とは一体何だったんだ……と考えてしまうほとです。
小説で描かれるキキは、大人の女性です。
13歳の満月の夜、修行に旅立ったキキは、まだ未熟な魔女でしたが、しかし自分で考え、自分で行動する自立した女性でした。
悩みながら、大人の恋をする
キキは作中、自分の仕事のあり方に悩み、恋に悩みます。悩んでしまうのは彼女の未熟さ故ですが、その悩みは多くの大人が抱えるものと変わりありません。
そして、キキは恋を実らせますが、その恋は、大人の恋。傷つけ合うような子供じみたものではなく、信頼と愛情で繋がった恋です。
キキは終始一貫、未熟ながらも一人の大人の女性として物語では紡がれます。
アニメ映画化されたキキのキャラクター像とは、全く違う、と言っても良いでしょう。
短編集として、少しずつ読んでゆく
『新装版 魔女の宅急便』は全6巻です。6巻も読むなんて大変!と思う方は、最初の1巻だけでも楽しめます。
各巻に収められた物語は、基本は一話完結。ですから、ゆるゆると時間のあるときに、一話ずつ楽しむスタイルが良いと思います。
儚く、だけど力強いキキや子どもたち
もちろん、どんどん読み進めてゆくうちに、物語の世界観を広がって行き、ちょっと切ないけれども、木漏れ日が指しているような。哀愁と儚なさが同居する世界へ進んでゆきます。
最終巻は、キキの子どもたちの物語。これがまたいい。
それぞれ、葛藤やコンプレックスを抱えつつ、自分の力で決別し、前へ向いて進んでゆく。
全編通して、とても儚いけれども力強いキャラクターたちに、心奪われてしまいます。
コメント
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