「お茶」というのは人間にとってとても特別なもののようです。
お茶を巡って戦争や争いになることも、お茶の生産地を植民地化し利益を得ようとされてきました。
私も今、緑茶を飲みながらブログを書いているのですが、緑茶を始め、烏龍茶や紅茶も、原料は同じ一つの植物です。
世界中の人々を魅入ってやまない「茶」の恩恵を、私も受けています。
『美味しい紅茶の辞典』を読みました。
紅茶の基本的な淹れ方から、ちょっと変わり種の飲み方までレシピが紹介されており、見ているだけで「飲みたい!」とワクワクします。
更に紅茶の種類についてや、ヨーロッパを中心に紅茶が愛されている歴史的な文化も紹介されています。
個性豊かな「茶」
植民地支配の影響で、アジアでも紅茶もとても愛され、独自の淹れ方や飲み方へと発展しています。
一つの同じ植物から、こんなに豊かで個性的な味わい方が生まれた「茶」の魅力に私も魅入られていることでしょう。
紅茶を楽しむ生活への憧れと問題
ゆったりとティータイムを楽しめる生活に憧れる
「さぁ休憩しよう」
立ち上がり、今日の気分や体調、天気やこれからの予定を考えながら茶葉を選びます。
更に、お気に入りの茶器の中から、ぴったりの道具を選びます。
じっくりと茶を淹れ、その香りや味だけでなく、「お茶を飲む」という時間そのものを楽しみます。
そんな、ゆったりと優雅な、余裕のある生活に憧れます。
お茶にこだわるのは贅沢?
こだわりを持って、たくさんの種類の紅茶を買っても、保管するのが大変に思います。
お茶に合わせて道具も用意するとなると、それらを収納できるスペースが物理的に必要です。
更に私達が飲む「お茶」は紅茶だけではありません。
緑茶や抹茶、烏龍茶、チャイなど、お茶の種類によって道具も変わります。
「お茶」にこだわるのはとても贅沢なことで、軽い気持ちでは実現できそうにありません。
わざわざお湯を沸かし紅茶を淹れなくても、缶やペットボトルで市販されている紅茶で十分に美味しいですよね。
「紅茶を飲みたい」のであれば、コンビニや自販機で買えば済むことです。
人間には余裕やゆとりが必要か
「ヒト」はお茶が好き
「ゆったりとした生活」「充実感」が目的ならば、紅茶にこだわる必要はないですよね。
コーヒーやお酒、タバコなどの嗜好品かもしれませんし、音楽や芸術など文化的な行為かもしれません。
お風呂に入ることがリラックスになる人もいます。
ただ「茶」というのは面白いもので、緑茶も烏龍茶も紅茶もチャイも同じ植物の葉を加工しています。
国や文化を超え、世界中人が好きでたまらない「茶」は、それだけ人を魅了してやまない、特別なものなのかもしれません。
無駄こそ、幸せや豊かさなのかもしれない
贅沢な生活というのは、無駄のある生活のことを言うのでしょう。
例えば現在では、新幹線を使わずわざわざ夜行列車に乗ることは贅沢なのかもしれません。
便利なものをあえて使わず、手間や不便を楽しむ習慣を持っている人は多いのではないでしょうか。
自動車を使わず歩いたり走って移動したり、家の中にお花を飾ったり、ペットを必要以上に可愛がったり。
私達は「無駄なこと」にこそ、癒やしや喜びや快感を得るのかもしれません。
そしてそれは「無駄なこと」ではなく「必要なこと」なのかもしれません。
同じように、安らぎや喜びのために、ティータイムを用意することは、贅沢なのでしょうか。
必要なことなのでしょうか。
しかし、金銭的、物理的制約があることも事実です。
どのように折り合いをつけ、豊かさを得られるのか考えてみて良さそうです。
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成美堂出版編集部
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(2002)
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