この『超一流の雑談力』はAmazonランキングで見かけたり、レビューで見かけたりと以前から気になっていました。
著者の安田正さんも、たくさんの著書をお持ちでお名前は知っていましたが、読んだことがなかったので、ぜひ一度手にしたいと思いました。
「雑談力」というのも面白い。
以前、齋藤孝さんの『雑談力が上がる話し方』を読んだ時、“雑談力”って発想もなかったし、自分が疎かにしている力だと思いました。
そして『超一流の雑談力』です。絶対得るものがあるだろうと期待も大!

サクッと読めて、実用的!
『超一流の雑談力』は、文体も固くなく、サクッと読んでしまえるのが魅力です。
というのも、この手の本は「読むこと」に時間をかけても仕方ありません。読了後、実際に自分も「実践する」ことが大事です。ですから、読み返すのも短時間でOKってのは魅力的。
そして、内容はビジネスシーンが想定されています。
先ほど紹介した齋藤孝さんの『雑談力が上がる話し方』は、プライベートな場でも活用すべきスキルとして紹介されていました。一方、こちら『超一流の雑談力』はビジネスの場に特化しています。
しかも、営業先や商談の場での「雑談力」が多く紹介されていました。
本題ではない「雑談」ですが、雰囲気作りや人間関係の構築に「雑談」って必用なんですね。あさよるの場合、本題を急ぐあまり雑談を省いてしまうタイプでしたから、マジ勉強になりました……(;’∀’)
話し方の本を読みなれてる人には……
「雑談力」って言葉がおもしろいなぁと読み始めましたが、ビジネスシーンでの話し方や、心の掴み方を紹介する本って、他にもたくさんありますよね。
日ごろからこの手の書籍を読みなれている方にとっては、正直『超一流の雑談力』って読んだことあるような内容に感じるかもしれません。
それは、「定番」だからじゃないかなぁと思います。奇抜で突拍子のないことを言わない。手堅く、マジメな話をすれば、自ずとみんな似たような話になってゆきます。
軽い語り口で書かれた本ですが、『超一流の雑談力』もマジメな内容だなぁと感じました。
結局「素直に話す」が正解なの?
雑談で、相手の趣味を引き出したり、褒めたり親密になるためのちょいワザがたくさん紹介されています。
人の機嫌を取ったり、人を褒めて喜ばすことを「おべんちゃら」「媚びる」「お世辞」だと思う人がいるかもしれません。しかし、『超一流の雑談力』を読んでいると、ちょっと違うんですよね。
ハッキリと明言されていませんが、素直に「うれしい」「面白い」「楽しい」って気持ちを吐露しているように感じました。
例えば、Aさんが休日、釣りに行った話を聞けば、「Aさんのイメージと違って意外です」と会話を続けるよう紹介されています。上面だけ真似すれば、媚びているような会話になってしまいます。
が、根本にあるのって「Aさんのことをを知りたい」「Aさんと親密になりたい」って欲求なんですよね。理由は「ビジネスだから」と言ってしまえばそれまでですが、好奇心やもっと知りたい!って本音があるはずです。
『超一流の雑談力』を読んでいて痛感したのは、そんな純粋で素朴な欲求、「もっと知りたい」「仲良くなりたい」「嬉しかった」「楽しかった」って子供のような無邪気な感情を、いつまでも持っていて、且つ、言葉にできる人こそが「一流」なのかなぁと思いました。
あさよるも、仕事で関わる人は、上っ面のセールストークをする人よりも、一人の人間として興味や好奇心を持って接してくれる人のほうがいいなぁと思います。
「雑談力」は常識?
『超一流の雑談力』に書かれていることって、正直、あたり前で社会人なら当然だろ!と言いたくなる内容の羅列です。
しかし……ページをめくってゆくたびに、少しずつ冷や汗でいっぱいになってくる……。
そう、確かに、一つ一つの「雑談力」は普通なんですよ。実際に実践されている方もいらっしゃるでしょう。
しかし!
「じゃあこれ、自分はどれくらいできているんだろう……」と考ええると……正直、1割くらいかもしれない……。
頭ではわかってるんです、『超一流の雑談力』に書かれている知識なんて、頭には入ってるんです。だけど、全然できてない!
特に、あさよるは気を張ってしまうタイプで、しかも「真面目にしなきゃ」と思えば思うほど、「正確さ」を会話に求めてしまいます。要するに、相手の人の話を訂正したり、間違いを指摘してしまうタイプなんですよね……(;´・ω・)
もちろん、正確さが必要なシーンもありますが、「雑談力」ではありませんよね(;´・ω・)
ポロッと余計なことを言っちゃったり、相手の話を引き出すための「超一流の雑談力」。欲しい!っていうか、書いてある通りに実践しなさいよ~!っと自分に強く言い聞かせますw
関連記事
- レベル高すぎ!?笑いのコミュニケーション|『ウケる技術』
- 頭の回転が速い人の話し方 あなたの会話力が武器になるユニバーサル・トーク×戦闘思考力
- 話し方で人生が変わるの?|『人は「話し方」で9割変わる』
- 居心地の良い人間関係のために『雑談力が上がる話し方―30秒でうちとける会話のルール』
- 『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』
超一流の雑談力
- 安田正
- 文響社
- 2015/5/20
目次情報
はじめに
第1章 「超一流の雑談」の始め方
三流は、出会った瞬間に悪印象を与える
二流は、記憶や印象に残らない
一流は、最初の1分で「忘れられない人」になる1 「信頼できる」「好き!」と思ってもらえる自己開示
人の評価は会話開始1分で決まる2 芸能人もよく使うオノマトペ
ひきつける話をする技術3 「ノープラン雑談」から「オチのある雑談」へ
へたな人ほど話が長い理由4 声は、ドレミファソラシドの「ファ」か「ソ」
低い音は感じが悪い5 開口一番は「よろしくお願いします!」から
君によろしくお願いされたくない、と人は言わない雑談ゼミ1|世界一の投資家が学生に伝えた「人生の財産」
第2章 何を話題にすれば、雑談は盛り上がるのか?
三流は、雑談で相手を不快にする
二流は、何も生み出さない雑談をする
一流は、雑談で信頼を築く6 「最初の話題」は天気やニュースなd,あたりさわりのないものこそが正解
話題はどんどん変わるもの7 必要なのは「Funny(笑い)」ではなく、「Interesting(興味深い笑い)」な話題
人が食いつく「おもしろい話」とは8 人をつかむのは、「雑学」ではなく「使える知識」
相手の興味を引きつける方法9 Yahoo!ニュースではなく、日経産業新聞
雑談力を身につけるための情報ソース雑談ゼミ2|知識があってもうまく話せないのはなぜか?
第3章 思わず心を許してしまう聞き方
三流は、人の話をまったく聞かない
二流は、聞いたふりだけうまい
一流は、相手が気持ちよくなる聞き方をする10 なるほどですね、そうですね、は「話を聞いていない人」の反応
相手の共感を呼ぶうなずき方11 ソフトに見つめてテンポよくあいづち
相手の目を見て、ペースに合わせる12 「そうですね」で会話を止めず、「ひと言足して」返す
連想ゲームのように会話をつなぐ13 つい話したくなるフレーズ 「何か特別なことをされているんですか?」
話してもらうきっかけをつくる質問14 相手のバックッグラウンドや思いを深堀りできる質問をする
空気をよくする質問と悪くする質問15 「なぜですか?」は愚問
雑談でしてはいけない質問16 知ったかぶりは「テキトー」な印象、能動的な質問は「誠実」な印象を残す
知らない話題に出会ったときの効く技術17 会話が終わったらすぐにメモを取る
記録用の雑談ノートをつくる雑談ゼミ3|「聞く」のは「話す」より3倍労力がいる
第4章 出会ってすぐに距離を縮める方法
三流は、人に嫌われて帰り、
二流は、すぐに顔と名前を忘れられ、
一流は、たった1回の雑談で親友になれる18 人は出会って2秒、1万4000の要素から第一印象を決める
不潔・ダサい人とは会いたくない19 「もりもりトレーニング」で食いつきたくなる話をする
ちょっと盛ると話は一気におもしろくなる20 意見が食い違うときは、「うかつでした!」
相手の反論を受け流す21 褒めるときは「つぶやき褒め」
相手から視線を唯一はずいてもいいタイミング22 「ファンになっていいですか?」でハートを打ち抜く
会話の結びで好印象をさらに高める雑談ゼミ4|億単位の取引が雑談で決まることもある
第5章 さらに距離を縮める二度目の雑談
三流は、会うたびに評価を下げる
二流は、一向に関係が進展せず悩む
一流は、会えば相手が笑顔になる23 「この前教えていただいた◯◯、さっそく試させていただいたのですが……」
出会った人をメンターにする24 高価なものでなく、500円の手みやげを
役員も喜ぶ手みやげの例25 本人がいないところでも必ず敬語
フレンドリーで丁寧な物言いを徹底する26 まるで十数年来の友人のような電話をする
好感レベルを上げる電話のかけ方と出方雑談ゼミ5|イギリスで学んだコミュニケーションの本質
第6章 相手によって話し方や話題を変える
三流は、誰に対してもローテーション
二流は、お決まりのワンパターン
一流は、自在にコミュニケーションの型を操れる27 世の中には、雑談すべきでない人もいる
タイプによるアプローチの違い28 プライドが高い人は上手に褒める
言いたいことをハッキリ言う「ボス」タイプへの傾向と対策29 やさしくて話しやすい人は意外と危険
マイルドな「いい人」タイプへの傾向と対策30 さっさと結論が欲しい人にはメリットを
賢い話し方をする「分析家」タイプへの傾向と対策31 社交的な人には楽しい話を
とにかく明るい「ネアカ」タイプの傾向と対策32 大人しい人にはペースを合わせてゆったりと
あまり主張しない「控えめ」タイプへの傾向と対策雑談ゼミ6|キーマンは肩書では決まらない
第7章 雑談から本題への移り方
三流は、ただただ迷惑がられ、
二流は、検討しますと言って帰され、
一流は、提案したことを感謝される33 「ところで本日は~」は最悪の出だし
会話の流れを断ち切らない34 あくまでも雑談からヒントを得た体で
本題と相手の話との接点を探す35 大事な話をするときは、少し、溜める
間を取ることで耳を傾けてもらえる36 「ポイントは3つあります」と予告する
相手が思わずメモを取る話し方37 何についての話なのか10秒で伝える
相手の頭に内容をしっかり留めるコツ38 沈黙を恐れず、慈愛の顔で待つ
相手の言葉を待つ時の表情雑談ゼミ7|慈愛の表情とは、カウント・ベイジーの表情
第8章 今日から始める雑談トレーニング
「できていないことがわからない」人間は三流で終わり、
「できない」ことを知り、あきらめる人間は二流で終わるが、
できるまで、とことんやりきれる人間が超一流になれるLevel1 エレベーターで「何階ですか?」と聞く
Level2 お会計のときに店員さんとひと言話す
Level3 混んだ居酒屋で店員さんをスマートに呼ぶ
Level4 アウェイの飲み会やパーティーに参加する
Level5 社会の苦手な人・嫌いな人と軽く雑談をする
Level6 インプットしたことを社内で話す、ウケる社内スピーチを考える
Level7 「謎かけ」を練習する
Level8 結婚式などフォーマルな場で、おもしろい乾杯のあいさつをするおわりに
安田 正(やすだ・ただし)
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役。早稲田大学理工学術院非常勤講師。1990年より法人向け英語研修を始め、現在は英語の他、ロジカル・コミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などのビジネスコミュニケーションの領域で講師、コンサルタントとして活躍している。大手企業を中心に1700社に研修を行い、一般社員の他に役職者1000人以上の指導実績を持つ。また、東京大学、早稲田大学、京都大学、一橋大学などでも教鞭をとる。本書のテーマ「雑談」は、ビジネスや人間関係の最初の入口であり、信頼関係を築く需要な武器になるが、その効果は広く認知されていない。その状況を憂い、実用性、再現性のあるスキルとして確立させたのが「超一流の雑談力」である。その他の著書に『英語は「インド式」で学べ!』(ダイアモンド社)『一流役員が実践している仕事の哲学』(クロスメディア・パブリッシング)『一流役員が実践してきた入社1年目からできる人になる43の考え方』(ワニブックス)『1億稼ぐ話し方』(フォレスト出版)『ロジカル・コミュニケーション®』『ロジカル・ライティング』『会話の上手さで人生は決まる』(以上日本実業出版社)など多数。
コメント
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 安田正さんの本:『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]
[…] 『超一流の雑談力』|当たり前だけど難しい「雑談力」! […]