即効性から「中庸」へ『綺麗なひとは、やめている。』

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じっくり気長に取り組む「中庸」の美容法。

「変化しない」ための心得を知ろう!

東洋医学の専門家の美容法が気になった

美容本には「◯◯するなら△△をやめなさい」という謳い文句がよくあります。痩せたいなら、美肌になりたいなら、モテたいなら、砂糖を食べるなとか、シャンプーをやめろとか、お肉を食べないとか、バリエーションは数多あります。

本書のタイトルも『綺麗なひとは、やめている。』。まさにそのまま!「よくあるやつね」と思いました。

しかし、パラパラと中身を見ていると、随所に中医学(東洋医学)の考えに触れられており、よく見ると著者も中医学の先生でした。

東洋医学を引き合いに出すうさんくさい美容本もよくあって、根拠のない、都合の良い「医学」の扱いに辟易していました。

そこで、本当の中医学の先生が解く、美容。これについて知りたいと思い、読み始めました。

「中庸」の思想を知ると、やるべきことが見えてくる

「中庸(ちゅうよう)」という言葉があります。

ちゅう よう [0] 【中庸】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ

考え方・行動などが一つの立場に偏らず中正であること。過不足がなく,極端に走らないこと。また,そのさま。古来,洋の東西を問わず,重要な人間の徳目の一とされた。中道。 「 -を得る」 「 -にして過甚ならず/西国立志編 正直」

中庸とは – 世界宗教用語 Weblio辞書

『綺麗なひとは、やめている。』ではこのように書かれています。

「中庸」とは、一番上でも一番下でも、そして真ん中でもない、ちょうどいい加減のことを差します。偏りがなく、しかし決して過不及の中間をとりさえすればいいという意味でもありません。ちょうど真ん中と誤解されがちなのですが、「中庸」の「庸」とは、平凡と恒常の両方の意味を持っています。

―楊さちこ『綺麗なひとは、やめている。』(幻冬舎、2013)p.12

上でも下でもない、だけど真ん中でもない。「ちょうど良い加減」、「塩梅」とか「頃合い」とかそういうニュアンスの言葉です。

ついつい「中庸」を、「真ん中」とか「平均」のように受け取ってしまいがちですが、意味が全然違います。

さらに、分かりやすい例も挙げられていました。

例えば、1週間掃除をしていない部屋があるとします。一見何も変わっていないように見えますが、いろんなところにホコリが溜まっているはずです。さらに1年間放置すると、家はどんどん傷む一方です。綺麗な部屋を同じように保とうと思ったら、毎日掃除をしなくてはならないのです。
普通の状態を保ち、維持することは簡単で当たり前と思われるかもしれませんが、実は努力が求められるものなのです。

―楊さちこ『綺麗なひとは、やめている。』(幻冬舎、2013)p.13

この掃除の例えを、自分の肉体に当てはめてみると、納得と同時に、グサリと図星されて胸が痛いです。

極端なキャッチコピーに心惹かれてしまうけれど…

「これだけで痩せる!」とか「オールインワン」とか、「1週間で◯kg減!」とか、そういう謳い文句は世に溢れかえっています。

冷静に考えれば「んなワケない」と思えるのに、だけれども内心、「これだけで綺麗になれるといいのに」「これで手っ取り早く痩せちゃおう」と期待している自分もいます。

あさよるの「極端」な経験談(;´д`)トホホ…

恥ずかしながら、あさよるも以前、極端なダイエットをしてすごく後悔をしています。

あさよるが挑戦したのは「炭水化物抜きダイエット」。食事の量は減らしませんが、一切の炭水化物を食べないというものです。

確かに、数ヶ月で10kg以上の減量に成功しました……が、あっと言う間にリバウンド。ダイエット開始以前より体重が増えました。

さらに翌年、再び炭水化物抜きダイエットに挑戦。この時も数ヶ月で10kg減量しました。が、やはり数ヶ月後にはリバンド。元の体重以上になりました。

そしてそして、3回目の挑戦……は、できませんでした。2回の極端なダイエットを繰り返したせいで、すっかり筋肉量が減り、基礎代謝が落ち、「痩せられない体」になってしまったのです。

結局、一番初めのダイエット開始前より10kg近く増量したまま、なかなか体重が減らせなくなってしまいました。未だに、筋力を増やしつつ減量を試みていますが、ダイエット開始前の数値には到達できていません(´;ω;`)

今だからこそ「中庸」がいかに大切なのか、痛いほどわかります。

「変化しないこと」の重要さを知る

美容やダイエットを考えるとき、すぐに「変化すること」を考えてしまいます。

しかし、先ほどの掃除の例にもあったように、むしろ「変わらないこと」の方が重要です。

あさよるも30代になって「10年前の自分に戻りたい」「10代の頃のみずみずしい肌が欲しい」と思うようになりました。憧れの対照が、キレイな女優さんやモデルさんではなく、過去の自分になったのです。

自分もかつて、若さを持っていた。若さは美しい。だけどもう、あの頃の美しさは手に入らない。そう思うのです。

きっと10年後も、20年後も、30年後も、そう思うでしょう。

だからこそ「今を維持する」ということが、10年後の自分を美しくすることです。

人生を120年スパンで考える

「中庸」の美容法は、とても気長です。

極端なことをしない。すなわち、即効性のある美をヨシとしません。

中医学(東洋医学)の世界では、人間の一生を120年スパンで考えるんだそうです。だから、美容についても人生120年の単位で考える。還暦でやっと折り返し地点。気の長い話です。

明日は、今日よりも一日分、老いてゆきます。もし、明日も今日と同じ若さが保てたら、1日分若返ったということです。その積み重ねが「中庸」の美容法なのです。

一つだけ、100日単位で「やめてみる」

長々と書きましたが、『綺麗なひとは、やめている。』の多くのページは、具体的なやめるべき習慣が挙げ連ねられています。

冷たいものを飲むのをやめる。袖のない服をやめる。だらしない姿勢をやめる。などなど、30ものやめるべき項目紹介されています。

しかし、ここで「中庸」です。

これらすべて、今日から突然キッパリとやめてしまうのは「極端」です。

例えば「シャンプーをやめる」という項目があります。ですが、金輪際一切のシャンプーをやめるわけではありません。毎日洗わなくても、3日に1回でいいんじゃない?というやめ方です。

「化粧水をやめる」のも化粧水を使わないのではなく、洗顔後、少し時間を置いて化粧水をつけましょうという提案です。

「夜食をやめましょう」と言い、どうしてもお腹が空いたときの対処法も紹介しつつも、それでも我慢できない!って時は、仕方がありません。潔く夜食を食べる。

そして、挑戦してみるのも「一つだけ」。

極端な変化は避け、少しずつ100日単位でチャレンジしてゆきます。本当に、気長な取り組みですね。

即効性よりも持続性!ン十年後も美しくいたい人へ

やっぱり即効性のある美容法に心惹かれる気持ちは、あさよるにもあります。

しかし、根本的に美しくなりたいならば、長期的な目標に取り組むべきでしょう。

しかも一気にたくさん着手するのではなく、一つずつ、少しずつ。

『綺麗なひとは、やめている。』は、「中庸」の思想を意識しつつ読み進めると納得のゆくものばかりです。

この手の美容本は、なんやかんや言いながら短期的に結果の出る方法も紹介したものが多いですが、本書は一貫して「中庸」。一風変わったアプローチで、オススメです。

綺麗なひとは、やめている

綺麗なひとは、やめている。

綺麗なひとは、やめている。

  • 作者:楊 さちこ
  • 出版社:幻冬舎
  • 発売日: 2013-02-14

目次情報

序章
綺麗なひとは、やめている

美しさを保つことは、美しくなるよりも難しい。
両手いっぱい抱えたものを、何か一つやめてみる。

第一章
本当の美容の話がしたい人のための「やめる」基本編

冷たい水をやめる。
泡洗顔をやめる。
化粧水をやめる。
ファンデーションをやめる。
シャンプーをやめる。
ヘアジェルやヘアムースをやめる。
シャワーで済ますのをやめる。
サンダルをやめる。
勝負下着をやめる。
冷たい果物をやめる。
起き抜けのコーヒーをやめる。
ふらふらとコンビニに行くのをやめる。
スイーツをやめる。
牛肉をやめる。
お酒をやめる。
タバコをやめる。

第二章
自分に覚悟が足りないと感じる人のための「やめる」入門編

服を脱いで、すぐにお風呂に入るのをやめる。
スポンジなどで体を洗うのをやめる。
枕をやめる。
電気をつけっぱなしで寝るのをやめる。
口呼吸とだらしない姿勢をやめる。
袖や襟のない服をやめる。
下を向いて歩くのをやめる。
食事中の水分摂取をやめる。
カロリー計算をやめる。
早食いやながら食いをやめる。
夜食をやめる。
マッサージ店に駆け込むのをやめる。
化粧品のすぐの浮気をやめる。
美容にやたらをお金をかけるのをやめる。

第三章
美女マインドに生まれ変わるための「やめる」精神論

眉毛を切るのをやめる。
むやみなパワースポット巡りはやめる。
無表情や嫌そうな顔をやめる。
嫌いな人を避けるのをやめる。
過去へのこだわりをやめる。
漠然とした憧れをやめる。
「何も言わなくても分かってくれる」と思うのをやめる。
普通に生きるのをやめる。

おわりに

 楊 さちこ(よう・さちこ)

一九六一年大阪生まれ。南京中医薬大学・注意美容学教授・中医学博士。日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。中国・広州の大学留学中に「真珠美容」に出会い、漢方美容の世界に目覚める。「真珠美容」を学問の域にまで深め、東方美学研究院院長に就任。現在、中医学の未来を担う人材の育成を目指すなど中医学のの社会的地位の向上に尽力している。一方、アジアンコスメの安全性向上のため、香港中薬聯商会の顧問をつとめ、「草本安全標準委員会」を提唱、設立。効力と安全を求めた高品質の漢方美容・健康薬の開発を手がけ、アジア各地で中医美容セミナーやツボマッサージなどの健康講習会を展開するなど、美に関するトータルプロデューサーとしての確固たる地位を築く。多数の著作を持ち、美容・健康雑誌、新聞等の連載も多い。

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