【要約】『「育ちがいい人」だけが知っていること』|育ちは変えられる

マナーとか作法とかって、堅苦しくて、特別な人たちが気にするものだと思っていた時代もありました。だけど、今は考えが改まっています。マナーとか作法とかって、コミュニケーションの一部なんだね、と理解するようになったからです。

たぶん、親しい人同士のの挨拶だったりとか、ネット上でのお決まりのやり取りなんかもそこに含まれていて、それが「仲間」だってしるしなんですよね。

同じプロトコルを持っている仲間ですよ~ってアピールできる便利な道具なんだと理解して、もっと上手に使いこなせるようになりたいと思うようになりました。

で、『「育ちがいい人」だけが知っていること』は数あるマナー本の中で、近年話題になった本ですね。早速手に取った次第です。

「育ち」は今日から変えられる!

本書を手に取られたことのある方も多いかもしれません。ページをパラパラとめくってみると、こまごまと日常のシーンにあったマナーが紹介されるマナー本です。

「よくあるマナー本」と言ってしまってもいいのかもしれません。

じゃあ、なんで話題になってたの? と考えると、それはタイトルにあると思うのです。『「育ちがいい人」だけが知っていること』。マナーを「育ち」と言い切っているのですよね。

「氏か育ちか」という言い回しもあるように、わたしたちは先天的に生まれ持った特性と、後天的に身に着けた特性の両方を持っていて、それらがせめぎあって人格や言動を作っています。

例えば家族性の病気を持っていたりだとか、背の高い人・低い人だとか、容姿に関する事柄だったりだとか、生まれながらにある程度確定してしまっている事柄もたくさんあります。それらは努力だけではどうにもならないことも多々あります。

だけど! 本書で扱うマナーや立ち振る舞いに関することは「育ち」……つまり、後天的に身に着けてゆくことだと断言されているのです。

だから、どんな家庭に生まれようが、どんな教育を受けて育とうが、マナーなんて後天的なものなんだから、なんとでもなるということです。

そう、本書を読んで、今日から振る舞いを変えればいいだけ。かなりポジティブな本なんですよね。

わたしも決して育ちがいいとは言えない境遇なので、本書のようなメッセージに触れると元気が出ます(`・ω・´)b

遺伝と育ちは半々

持って生まれた性質……つまり遺伝的要素と、育った環境。それら影響って半分半分らしい……というのは、以前紹介した橘玲さんの『言ってはいけない』で紹介されており、納得もしました。

わたしたちは、生まれ持った遺伝の要素も大きいけれども、どんな環境で生きてきたのかってのも重要。人間は良くも悪くも社会性を持つ生き物なので、人間関係の中で形作られるものも多いんですね。

こちらの本も面白くてオススメです。あわせてどうぞ。

「自信を持つ」ってこんなことの積み重ねかも

「躾」とは「身を美しくする」と書きます。じゃあ、誰が誰の身を美しくするの? って、そりゃあ、自分が自分の身を美しくするしかありません。ときに面倒なこともあるだろうし、ついこれまでのクセが出てしまうこともあるでしょう。

だけど、自分で自分の身を美しくし続けるからこそ、自分の言動に自信が持てるようになるんじゃないかと思うんです。

ビジネスマナーとかそんな感じじゃないですか? 新人の頃は何もわからずに電話一本取るのもドギマギしてしまいますが、マナーを叩き込まれると、自然と堂々とできるようになる。

とりあえずわたしは、靴を脱いで建物の中へ上がるときは、玄関の中の方を向いて靴を脱いでから、しゃがんで靴をクルッと反転させるようになりました。これは知らんかった(;’∀’)

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「育ちがいい人」だけが知っていること

  • 諏内えみ
  • ダイヤモンド社
  • 2020/02/19

目次情報

第1章 ふるまい

ふるまい

1 無表情と笑いの間、ほほえみの表情
2 顔知りでなくても目礼、会釈を
3 ごあいさつは、いったん立ち止まって
4 気遣いのフレーズが自然に出てくる
5 美しいお辞儀の仕方
6 受け渡しは、いつ何時でも両手で
7 ひざにすき間をつくらない
8 字が丁寧で美しい
9 ペンは3本の指で持つ
10 テーブルについていいのは、手首まで
11 指先はそろえるとエレガント
12 口元を手で押さえすぎない
13 余韻・余白のあるしぐさが美しい
14 上品なドアの開け閉め
15 洗練された椅子の座り方、立ち方
16 歩き方のくせを知っておく
17 待ち合わせの姿勢もエレガントに
18 「どうぞ」はゆとりのあるしるし
19 マナー違反横行! 靴の脱ぎ方
20 素直さは良い育ちの証

気遣い

21 洗面台は、使ったら軽くふく
22 トイレットペーパーの三角折NG!
23 次の方がお化粧室を気持ちよく使える気遣い
24 使った後は振り返る余裕をもって
25 脚を組む際のTPO
26 さりげなく、人の椅子も直す
27 デスクの下で靴を脱がない
28 交通系ICカードのチャージは補充しておく
29 スーパーのかごをきちんと戻す
30 ドアを開けて待っていてくれる方は素敵
31 エレベーターでは「何階ですか」「どうぞ」の言葉がすぐ出る
32 雨の日のたたんだ傘の持ち方
33 雨の日にすれ違うときは

第2章 話し方

言葉遣い

34 必ず「お」をつけたい4つの言葉
35 クッション言葉を上手に使える
36 まずは、自分の口ぐせを認識する
37 尊敬語と謙譲語がきちんと使える
38 若者言葉、流行り言葉を使わない
39 「すみません」は使わない
40 感じのいいあいづちの打ち方
41 ほめられたときの感じのよい受け答え
42 家族の呼び方に育ちと品が出る
43 素敵な女性は「大丈夫?」より「大丈夫よ」

電話・メール・SNS

44 余韻をもって電話を切る
45 夜分のメールにも気遣いを
46 SNSに許可なく写真をあげない
47 コメント欄に気遣いのセンスを!
48 家族自慢、ペット自慢
49 メールやSNSの書き込みは冷静になってから

第3章 見た目

みだしなみ・ファッション

50 髪やスキンケアに手を抜かない
51 普段目につきにくいところも美しく
52 帽子やサングラスは「迷ったらとる」
53 その場に違和感のない装いをする
54 年相応のみだしなみが美しい
55 ひざの上のハンカチはおすすめしません
56 ノースリーブにはジャケットを用意
57 アクセサリーもTPOでセレクト
58 「ちょっとそこまで」でも気を抜かない
59 急な来客でもあわてない装いを
60 ランジェリーのこと
61 和室や目上の方のお宅に、ブーツをはいていかない
62 靴のインソールにも気を使う
63 靴の後ろ側は大丈夫?
64 その場に合った靴選びができる
65 靴の音にも敏感に
66 シワ、シミ、毛玉、ほつれに注意
67 ブラックフォーマルは、マストアイテム
68 指先もTPO
69 玄関に姿見を置く
70 季節感を大切にした装いができる

持ち物

71 小さなバッグを持ち歩く
72 ビニール傘の普段使いはやめて!
73 紙袋を何度も使わない!
74 育ちがいい人の必需品は?
75 丁寧に生活していないと思われる方の持ち物
76 メガネは意外に汚れやすい
77 万年筆は素敵な大人の証し

第4章 暮らし

暮らし

78 季節行事を愉しむ
79 暦に敏感になる
80 急な来客にも対応できる
81 玄関を美しく
82 花やグリーンなどの植物を愛でる
83 当たり前にゴミを分別する
84 本物を普段使いにする
85 お料理をする
86 ジャンクフードは極力食べない
87 日本の伝統食をわかっている

お金のこと

88 お金は包んでお渡しする
89 常に新札を準備しておく
90 借りたお金は少額であってもすぐにお返しする
91 何十何円に執着しない
92 ポイントにこだわりすぎると心が貧しく見える
93 ごちそうしてもらうことに慣れすぎない
94 ごちそうするときもスマートに

第5章 人間関係

会話

95 初対面の会話はインタビューにならないように
96 初対面の方との距離感に気をつける
97 親しくない方との会話でNGの話題
98 相手の詮索を上品にかわす方法
99 一瞬で席次の判断ができる
100 相手を見る際の注意
101 うわさ話、悪口にのらない
102 誰でも平等に接する人は育ちが良い?
103 家族の自慢は品がない
104 人を待たせない
105 相手をお待たせするときは情報を伝える
106 時計をチラチラ見ない
107 目の前にいる方を大切にできる
108 「何でもいい」は間違った気遣い
109 自分がクッションになれる方
110 人をほめるとき、指摘、反論するとき
111 謝罪は言い訳せずにストレートに
112 品のよいお断りの仕方
113 相手に恥をかかせない
114 紹介していただいたら、経過報告するのがマナー
115 「おかげさまで」が言えないのは自信のない証拠?

こんなとき、どうする!?

116 相手の名前が思い出せないとき
117 相手が、自分の名前を忘れているとき
118 親しくない方と、一緒にいなければならなくなったら?
119 歩く速さをずらす
120 エレベーターを降りてからの配慮
121 「お好きな席へどうぞ」と言われたら?
122 あまり親しくない方とお店で一緒になったら
123 初対面の親の前で、彼をなんと呼ぶ?
124 彼ママのことはなんと呼ぶ?
125 お金を返してほしいとき、どう切り出す?
126 相手の善意を断るときは、お礼をプラスして切り抜ける
column お付き合いしている男性がうんざりするふるまい

第6章 贈り物・お招き

手土産

127 手土産の渡し方
128 手土産を選ぶときに気をつけたいこと
129 手土産は何個が正解?
130 手作りのものは要注意
131 ビジネスでの手土産で気をつけること
132 大切なあなたのために一生懸命用意したという気持ちを伝える
133 自分が気に入っているものを
134 子どもだけの集まりには。スモールプレゼントを持たせる

贈り物

135 不要なものをまわすのは相手をがっかりさせる
136 押さえておきたい贈り物のNGマナー
137 プレゼントの包みの開け方は、欧米式より日本式で
138 当たり前のお礼ができている?
139 集まってくれたお礼のスモールギフト
140 ちょっとしたものでもお返しはきちんと
141 お返しは早すぎず、遅すぎず
142 お返しはどこまで続く?

訪問

143 訪問時間の常識
144 訪問の服装は、露出少なめで上品に
145 訪問の際の必需品
146 訪問の際、コートはいつ脱げばいい?
147 コートの美しい扱い方
148 席次は、出入り口や床の間を目安に
149 バッグの置き場所は遠慮の度合いによって異なる
150 お暇するとき、コート類は玄関を出てから身につける

お招き・エスコート

151 スマートなエスコートは気品がある
152 飲み物はなみなみつぐと品がない
153 ケーキやお茶の出し方
154 お見送りは相手の姿が見えなくなるまで
155 ホームパーティー&お持ち寄りの常識
column お受験で必ず受かるのは、こんな子

第7章 公共の場でのふるまい

買い物・試着室

156 試着した服をそのまま返さない
157 試着室で脱いだ靴、ストッキング、靴下がきれい
158 買わないときも堂々と
159 お見送りは、断ってもいい

観劇・美術館

160 美術館には大きなバッグを持ち込まない
161 観劇での素敵なふるまい
162 途中で退席するときは
163 観劇では必ずシートに背中をつける
164 食べ物の音や匂いに気をつける

旅行・乗り物

165 公共の場での会話に育ちが出る
166 電車でのメイクはやはりNG
167 電車での飲食、どこまで許される?
168 座れるときは、座ったほうがいい?
169 ベビーカーの気遣い
170 ひじ掛けは誰のもの?
171 乗り物でも香りに注意
172 香水はウエストより上につけない
173 美しい車の乗り降り

ホテル・旅館

174 ドレスコードでリスペクトを表現
175 サイン後は自然に向きを変えて渡せる
176 正当なリクエストや主張は堂々と伝える
177 心づけは渡す? 渡さない?
178 和の空間での席次を理解している
179 座布団の正しい座り方
180 タオル類はまとめておく
column 旅先で豊かに過ごす

第8章 食べ方

基本の食べ方

181 お箸は三手で扱う
182 お箸とお椀の美しい持ち方
183 汁物を飲むときのお箸の位置は?
184 お箸やスプーンはなめない
185 和食でしてしまいがちなNGマナー
186 グラス、茶碗の持ち方
187 お惣菜はパックのままでなく、お皿に盛りつける
188 育ちを疑う食べ方
189 婚活で障害になるのが食べ方

カジュアルな外食

190 おしぼりの使い方
191 注文は誰から?
192 食べる速度は相手に合わせる
193 割り箸の割り方
194 お店で箸置きをつくらない
195 お酒をついでもらうとき
196 ボトルの逆さ持ちはNG
197 ビールのつぎ足しは、相手に確認をとってから
198 逆さ箸は不衛生
199 レモンはめいめいで
200 食べ終えたものは寄せる、まとめる
201 お皿は重ねない
202 靴をさりげなくそろえてあげる
203 その場にあわせたふるまいができるのがエレガント

美しい食べ方

204 お料理は、迷ったら左手前から
205 麺類を途中で嚙み切るのはNG
206 お蕎麦など盛られたものの食べ方
207 焼き鳥などの串ものの食べ方
208 食べ物に歯型を残さない気配り
209 ハンバーガーの上品な食べ方って?
210 いちごのショートケーキ
211 みかんのきれいな食べ方
212 おせんべいは袋の中で割って食べる
213 食べ歩きの考え方

和食

214 和室で素足はNG
215 脱ぎはきのしやすい靴がベター
216 ある程度のランクのお店では靴はお任せに
217 高級和食店で気をつけたこと
218 匂いは敏感になりましょう
219 育ちのいい人に知ったかぶりをする人はいない
220 骨つきのお魚を食べられたらポイントアップ
221 盛り合わせをいただく順序を知っている
222 気になるごはんのこと
223 ひと口で食べられないものは、かじってもOK
224 和食はどのお皿まで手に持つのか
225 手皿は決して上品ではありません

レストラン

226 大きな荷物は持ち込まない
227 席を立っていいのは、デザートタイム以降
228 写真を撮るときには、ひと言声をかける
229 レストランでは手はテーブルの上に……その理由は!?
230 ナイフとフォークの持ち方
231 ナイフとフォークの置き方
232 知っておきたいカトラリーのタブー
233 フォークでライスを食べる場合
234 パンはいつ食べる?
235 正しいワインのつがれ方
236 ワインのお代わりを断るときには手を添えて
237 音に敏感に
238 ナプキンの使い方
239 お料理を残してしまったときは
240 ウェイターを呼ぶときは目で合図
241 預けたコートを着せてもらうときは、下から
242 お会計はカードで
243 大人の女性はデザートと会話をゆっくり愉しむ
244 ビュッフェで、他人の分までとるのはマナー違反
245 デザートを先に取るのは品がない

第9章 オケージョン

オケージョン

246 フォーマルな場では、躊躇なく華やかな装いをする
247 ドレスコードの感覚が身についている

結婚式・こんなときどうする!?

248 結婚式のお祝い金はどうすればいいの?
249 結婚式に行ったら、結婚祝いを贈らなくても大丈夫?
250 披露宴の席札やメニューは持ち帰るべき!?
251 遠方から出席してくれるゲストのお車代はどこまで?
252 仲人へのお中元、お歳暮は3~5年続ける

お通夜・葬儀・こんなときどうする!?

253 親しくない知人の訃報 参列するのに適しているのはどちら?
254 お通夜も喪服が主流
255 ネイルにも気をつける
256 通夜ぶるまいは、ひと口でもいただくのがマナー
257 葬儀の場では控えめに

おわりに

諏内 えみ(すない・えみ)

「マナースクールライビウム」
「親子・お受験お作法教室ライビウム」代表
皇室や財政界をはじめとするVIPのアテンダント指導などを経て、「ライビウム」を設立。豊富な経験に基づき、本物のふるまいや上質なマナーの指導を行う。「美しい立ち居ふるまい」「会話術」「和・洋のテーブルマナー」など人気講座多数。なかでも、難関幼稚園、名門小学校の第一志望合格率95%の「親子・お受験作法教室」は、お行儀を覚えるだけではなく、「にじみ出る育ちの良さと、品」が身につくと話題に。近年は、マナー以前の気遣いレベルを上げる独自の指導で、多くの男女を成婚に導く「婚活カウンセリング」も人気。
一部上場企業トップ陣や政治家へのマスコミ対応トレーニングや、映画・ドラマで女優へのエレガント所作指導も行う。自身もテレビ・ラジオ・雑誌等で、幅広く活躍中。
著書に『世界一美しいふるまいとマナー』(高橋書店)、『オトナ女子のための美しい食べ方マナー』(三笠書房)、『感じのいい大人が使っている人づきあいの絶妙フレーズ』(PHP研究所)など多数。

コメント

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