本田健『人生を変えるメンターと出会う法 自分の磨き方、高め方』|弟子が見込んで「先生」をつくる

『人生を変えるメンターと出会う法』挿絵イラスト 仕事に役立つ本

こんにちは。毎日ブログを更新しているものの、方向性が見えてこない あさよるですw ブログの師匠がおればいいのになあと思うのですが、「ブログ」ってまだ新しいものですからね。先人がいないから困ったところ。それが面白いところなんだけど。

今日読んだのは本田健さんの『メンターと出会う法』。あなたはこれまで「メンター」に出会ってこられたでしょうか。あさよるは、考えると「あれは あさよるの師匠だったなあ」と思う人が数名います。勝手に「先生」と呼んで、勝手に懐いて、勝手に学んで、先生の知識やノウハウを「どろぼう」してきました。

「メンター」とは、どのような存在なのか。どうやってメンターを見つけ、卒業してゆくのか、本書にはまとめられています。今あるいはかつて、メンターがいた人は、自分のことを思い出して、まだメンターと出会っていないひとはこれから起こるスペシャルな出来事を想像してみてください。

メンターはえらい

『人生を変えるメンターと出会う法』挿絵イラスト

『メンターと出会う法』の冒頭は、「メンター」という言葉の意味の説明から始まります。

 メンターとは、人生を導く先生という意味です。英語圏では日常的に使われる言葉ですが、日本では、あまり聞いたことがないかもしれません。(中略)日本でも、恩人や恩師という言葉ならピンとくるでしょう。メンターとは、あなたの人生を変えてしまうぐらいのインパクトのある先生ちう意味です。
いずれにしろ、人生の大切な転機に、的確な導きをしてくれる師の存在は大きいものです。

p.1

古くはソクラテスとアリストテレスや、イエスキリストと弟子たちや、孔子と弟子たち。古今東西、師匠と弟子の関係は珍しくありません。日本でも、昔は子どもを商家に「丁稚」に出して、プロの仕事を覚えさせる文化もありました。「師匠と弟子」は特別な人だけの関係ではなく、普通の、一般の人たちの間でも師匠と弟子は存在します。

メンターは弟子に対して、優れた人生のガイド役を果たします。弟子が進みたい方角をメンターが指し示し、時に褒めて、時に叱って導きます。また、メンターは「憧れのメンター」も居れば、「こうはなりたくない」という反面教師も存在します。どちらも、自分の進む道をはっきりと教えてくれる存在です。

メンターはえらいのです。メンターがいなければ、ここがどこかもわからない森の中を、地図もなくウロつくようなもの。目指していた山の頂上に到着したと思いきや、違う山に登っていてはかないません。メンターが行き先を照らしてくれるから、進む方角がわかるのです。

あわせて内田樹さんの『先生はえらい』もおすすめ。

メンターから学べるもの

メンターとは、具体的にどんなことを教わることができるのでしょうか。

 メンターに教わるべき内容は、大きく分けて6つあります。
(1)人間としてのあり方
(2)幸せで豊かな人の感性
(3)人とのつき合い方
(4)人生のビジョンを受け取り、それを実現する方法
(5)ライフワークに関するスキル
(6)日常的なふるまい
これらを身につけることで、人生を楽しむ達人になれるのです。

p.110

昔は師匠の家で住み込み修行をすることもありました。師匠と寝食を共にすることで、「成功者のリズム」を身につけたのではないかと考察されています。

メンターの見つけ方

メンターを探すには、まず自分はどうなりたいのか、どう生きたいのかイメージしましょう。「理想の人生」は人によって違います。社会的成功やお金持ちになりたい人もいれば、子育てしたい人もいますし、出世しなくてもいい人もいるし、ひっそり静かに生きたい人もいます。また「どのレベルまで到達したいか」も重要です。ある分野の一流になりたいのか、三流でいいのか。自分の「理想の人生」を考えましょう。

次に「理想の人生」のために必要なスキルを考えます。スキルを身につけることにワクワクする分野を探しましょう。そこから、どんなルートでそこに到達するか考えます。学校に通う? 弟子入りする? 転職する? 資格が必要な場合は、資格取得の計画を立てましょう。

そして、メンターに教えてほしい項目を具体的に考えておきましょう。メンターは多忙なことがほとんどです。

 一般的にメンターは、忙しくて社会的に成功している人が多いと思います。そんな人から教えを請うのですから、心構えが大切なのは、言うまでもないでしょう。
落語家や伝統芸能の師匠の家に住み込む若者は、最初はたいしたことをさせてもらえません。そこで、「俺は、掃除をやるために修行してるんじゃない」と不満を言う人は伸びないでしょう。
掃除の合間に、師匠がどのような人生で生きているのか、肌で感じ、それを身につけていこうという態度の若者が成功していくのです。

p.44-45

ここでのポイントは「やらされている」のではなく、自らメンターを求め、自分の意志でメンターのそばにいるということでしょう。そのために「理想の人生」を考え、必要なスキルをあぶり出し、メンターを探し出したのです。明確に「メンターから教えを請いたいこと」があるならば、指示通りの掃除をしていても、「教わる」ことができるというワケですね。

いつどこでメンターに弟子入り志願できるかわかりませんから、日ごろから弟子入りの準備をしておきましょう。

メンターを盛り立てる

自分がメンターに決めるくらいの人物は、社会的にも多忙で、それなりの立場についている人が多いでしょう。偉い人って、実は他の偉い人と出会う機会が少ないそうです。そこで、弟子である自分がメンターを他のすごい人と引き合わせることができます。

僭越ながら、弟子がメンターにモノ申すこともあります。そのとき、怒るメンターもおれば、指摘を受け入れるメンターもいます。メンターは忙しい人ですから、メンターに変わってメンターを成長させるんです。

メンターから卒業する

メンターから教えを請うたら、そのうちにメンターからの卒業の時がやってきます。メンター卒業のときは5つのサインが教えてくれるそうです。

(1)メンターが、弟子を否定する
(2)教わる人が、学ぶものがなくなったと感じる
(3)男女関係が終わる
(4)教えにワクワク感がなくなる
(5)メンターが終了宣言をする

ついにメンター超えの瞬間です。メンターのもとを卒業するときは恩返しをお忘れなきよう。

メンターを写し鏡に成長する

学校の先生は、向こうからやってきて否応なしに「先生」に君臨しますが、「メンター」は違います。弟子が、メンターを探して、弟子がメンターに任命し、弟子が勝手に弟子入りしてくるのです。「弟子が見込んだメンター」なんです。

そう、メンターが偉大だからメンターなのではなく、弟子が勝手にメンターを任命し、勝手に見様見真似で学び、勝手にメンターを超えて卒業していくのです。メンターは弟子にとっての「移し鏡」なのかもしれません。メンター越しに自分を見ているのです。

あなたのメンターはどんな人?

あなたにも「メンター」と呼ぶべき人に出会ってこられたでしょうか。

あさよるの場合は、あさよるの失態で、厳しく切って捨てられた経験が、今の自分を作っていると思います。学生時代の恩師のもとで仕事をし、可愛がられ、能力も買ってもらっていたのに、ある連絡を怠ったときです。あとから、「約束できない人とは仕事はしません」とハッキリと宣言され、それ以来仕事を回してもらえなくなりました。そのときは、あさよるにも言い分があり、とても悲しくなりましたが、今は「いい先生だあ」と感謝しています。

なあなあで仕事を続けることよりも、「約束できない人とは仕事はしません」と宣言する方が気が重いはずです。だけど、先生がハッキリと「約束できない人とは仕事はしません」と社会のルールを教えてくれたから、それ以来は「約束は守る」という当たり前のことを怠らないようにしています。

また同時に、あさよる自身も「約束できない人とは仕事はしません」と自分のポリシーを持てるようになりました。どんなに優秀でも、どんなにステキな人でも、約束を守ってくれない人とは一緒にいなくてもいいんだと思うと、かなり肩の荷が下りました。

あともう一つ、あさよるのメンターたちは総じて「机の上がいつも片付いている」という共通点がありました。あさよるの机はいつも散らかっていますから、これはまだメンターに倣えていません……(;’∀’)>

だけど、メンターに恩返しせずに来てしまったなあ。

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本田健さんの本

メンター・師匠・修行に関する本

人生を変えるメンターと出会う法~自分の磨き方、高め方~

目次情報

はじめに あなたの人生はメンターで決まる!

最短距離を行くのが人生のベストではない
私が出会ったメンターたち
ホワイトメンターとブラックメンター
いまの自分をグレートアップする

第1章 自分がどう生きたいか、理想のイメージを持つ

人生にも、ガイドが必要
あなたの理想の人生は?
どのレベルまで行きたいのか

第2章 どういうスキルがいるのか調べる

理想の人生を実現するために必要なこと
どういうコースをたどればいいのか
必要な資格、知識、経験を見きわめる
メンターに教えてほしい項目を挙げる

第3章 メンターに求めるものを見きわめる

どういう人物がいいのか
メンターは、少しずつグレードアップしていく
隕石にぶつかるように出会う

第4章 誰にメンターになってもらうか、調査する

自分の属する業界でメンターを探す
興味ある分野の有名人を探す
憧れの人から絞り込む
まわりの人から探す
メンターの見分け方

第5章 弟子入りのためのアプローチ方法を考える

メンター候補を特定していく
弟子入りのスタイルを決める
実際にアプローチする方法

第6章 メンターを口説く

メンターにとって、どんな得があるのか
自分の売りを知っておく
1分間で自分をアピールする
最後は、好き嫌いで決まる

第7章 「何を学ぶ必要があるのか」を教えてもらう

メンターは、必須項目を知っている
何を学んで、何を捨てるのか
「体形的なカリキュラム」は自分でつくる
自分のいちばん得意なものを見きわめる

第8章 メンターのあり方を感じる

メンターから学べるもの
「あり方を感じる」とは?
背骨に響く生き方

第9章 メンターをワクワクさせる

優秀な弟子は、メンターを成長させる
メンターをワクワクさせるには?
メンターを怒られる
教えがいのある弟子になる

第10章 自分の才能を認めてもらう

自分の才能の原型を知る
メンターの才能の原型を見きわめる
「その才能を開発したいか」を考える
メンターがどうやって、才能を開花させたのかを知る

第11章 メンターの手助けをする

メンターの仕事をサポートするには
メンターが見逃しているところを指摘する
メンター同士をつなぐ

第12章 ライフワークの楽しさを知る

ライフワークを楽しむ
メンターの楽しみ方を知る
メンターから仕事の奥深さを感じる
ワクワクして学ぶ

第13章 専門知識を学ぶ

メンターの知識を計る
専門家のネットワークを知る
専門知識の高め方を学ぶ
メンターの物の見方、考え方を知る

第14章 人間関係について教えてもらう

メンターの人間関係を観察する
お客さんとどう向き合うのかを知る
仕事関係者のつき合い方を見る
メンターの人脈を引き継ぐ

第15章 目標設定のやり方を身につける

メンターの夢実現タイプを見きわめる
自分のタイプを知る
メンターに願望設定を助けてもらう
メンターの魔法を観察する

第16章 メンターを超える

メンターの限界を知る
メンターの可能性を見る
メンターに恩返しをすることも忘れない
メンターとの共同創造をイメージする

第17章 自分の世界をつくる

何でもできるとしたら……
一流、二流、三流のどこに行くのか
自分らしい人生の実現
誰かのメンターになる

おわりに メンターとの関係は魂のふれ合い

本田 健(ほんだ・けん)

神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。そのユーモアあふれるセミナーには、世界中から受講生が駆けつけている。大人気のインターネットラジオ「本田健の人生相談~Dear Ken~」は1600万ダウンロードを記録。世界的なベストセラー作家とジョイントセミナーを企画、八ヶ岳で研修センターを運営するなど、自分がワクワクすることを常に追いかけている。2014年からは、世界を舞台に講演、英語での本の執筆をスタートさせている。代表作に『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(大和書房)など。著書シリーズはすべてベストセラーとなっており、累計発行部数は600万部を突破している。

コメント

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